MigrationWiz「評価(Assessment)」ツールは、次のシナリオの移行プロジェクトで使用することができます。
- 移行元がGoogle Workspace (IMAP)、Google Workspace (Gmail API)、Googleドライブ、またはGoogle共有ドライブである移行プロジェクト。移行先は、サポートされている環境であれば、特に問いません。
- 通常はメールボックス移行で使用しますが、ドキュメント移行での使用もサポートしています。
Googleの移行を開始する前に、「評価(Assessment)」を実行して、必要なライセンス数を算出することをお勧めします。その理由は、次の通りです。
- Googleの移行では、メールメッセージに複数のラベルが割り当てられている場合があります。Microsoft 365へ移行する場合、複数のラベルが付いたメールメッセージは、ラベルの数と同数のコピーが作成され、対応する各Exchangeフォルダーの下に1つずつ配置されるため、ストレージの消費量が増加します。
「評価(Assessment)」ツールは、各メールボックスをスキャンし、メールボックスの合計サイズとメールボックス内のフォルダー数を算出します。結果は、「評価(Assessment)」レポートに記載されます。アイテム(メール、連絡先、カレンダー)の数は、算出されません。「評価(Assessment)」レポートの読み方については、以下のセクションを参照してください。
「評価(Assessment)」ツールの使用方法
- 移行するアイテムタイプに応じて、メールボックスプロジェクトまたはドキュメントプロジェクトのいずれかのMigrationWizプロジェクトを作成します。
- OAuth 2.0認証を有効にします。詳細については、BitTitanサービスアカウントを使用したOAuth 2.0のセットアップを参照してください。
MigrationWizプロジェクトの設定時に、「管理者ログインを使用する(Use Administrator Login)」のボックスにチェックマークを入れ、「ドメイン(Your Domains)」フィールドに顧客のドメイン名を入力します。- 重要:上記の手順を実行しないと、「評価(Assessment)」の実行過程で、資格情報の入力を依頼するメールがすべてのユーザーに送信されます。
- 「評価(Assessment)」の実行時に、ユーザーにメールが送信されないようにするためにも、この手順を完了することを強くお勧めします。
- Google Workspaceのメールボックス移行プロジェクトでは、上記のナレッジベース記事に記載されているスコープへのアクセス権を、BitTitanクライアントIDに付与する必要があります(記事へはこちらからもアクセスできます。 BitTitanサービスアカウントを使用したOAuth 2.0のセットアップ)。
- Googleドライブのドキュメント移行プロジェクトでは、上記のナレッジベース記事に記載されているスコープへのアクセス権をBitTitanクライアントIDに付与することに加え、APIアクセスを有効にする必要があります。
- ユーザーを追加します。
「評価(Assessment)」を実行するには、移行先のメールボックスまたはOneDrive for Businessアカウントを、完全にプロビジョニングする必要があります。この時点で、すべてのユーザーにMicrosoft 365ライセンスを割り当てることができない場合は、1人のユーザーを選び、そのユーザーに少なくとも1つのライセンスを割り当てます。「Users.csv」ファイルを編集して、そのユーザーのメールアドレスを移行先のすべてのメールアドレスに指定し、Microsoft 365のグローバル管理者の資格情報を使用して、その「Users.csv」ファイルをMigrationWizプロジェクトにインポートします。移行の開始時に、スクリプトを実行するか、正しい移行先メールアドレスに修正した「Users.csv」ファイルを再インポートすることにより、移行先のすべてのメールアドレスを正しいアドレスに一括変換します。- 「評価(Assessment)」が必要なユーザーを選択します。すべてのユーザーを選択することもできます。
- 「移行を開始」をクリックします。
- ドロップダウンリストから、「評価(Assessment)」を選択します。
- 「評価(Assessment)」に含めるアイテムタイプを選択します。
- 「評価を開始する」ボタンをクリックします。
- 評価が完了すると、「ステータス(Status)」セクションに「評価完了(Assessment Complete)」と表示されます。
- MigrationWizダッシュボードの上部にある上矢印をクリックして、トップレベルページに戻ります。MigrationWizプロジェクトの一覧が表示されます。
- 「棒グラフアイコン」 > 「円グラフアイコン」をクリックします。
- プロジェクトの統計情報のメールを受信するには、「送信(Send)」をクリックします。
- メールの送信者は「support@bittitan.com」、件名は「プロジェクトの移行統計情報(Migration Statistics for Project):<プロジェクト名>」になります。
- このメールには、3つの.zipファイルが添付されています。次の名前の添付ファイルを解凍します。 「ProjectStats.zip」
- 解凍したら、「ProjectStats.csv」という名前のファイルを開きます。
- メールボックスの合計サイズとフォルダーの数は、「メールボックスサイズ(バイト)(Mailbox Size (bytes))」と「フォルダー数(Folder Count)」の列に、それぞれ記載されます。 プロジェクトタイプがメールボックス移行以外の場合でも、列の名前は「メールボックスサイズ(バイト)(Mailbox Size (bytes))」となります。
- 他の列については、アイテムが移行された後に数値が入力されるため、今は無視してください。
- メールボックスサイズの数値を1024*1024*1024で割って、GBに変換します。
- これにより、ユーザーごとに必要なライセンスの数を計算することができます。
「評価(Assessment)」で算出されたサイズは、Google管理ポータルで表示されるサイズと異なる場合があります。この場合、次のような理由が考えられます。
MigrationWizの「評価(Assessment)」ツールは、移行元データ全体のインデックスを作成し、それを移行先の形式に変換します。サイズの計算は、変換されたデータに基づいて行われます。
Google WorkspaceからMicrosoft 365への移行で、ラベルをフォルダーに変換する場合(デフォルトかつ推奨される選択)、ラベルがMicrosoft 365のフォルダーに変換されるという事実を考慮して、サイズの計算が行われます。これにより、移行先のメールボックスのサイズが増加する場合があります。
MigrationWizプロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で日付フィルターが設定されている場合、MigrationWizの「評価(Assessment)」では、このフィルターも考慮して計算が行われます。たとえば、日付フィルターが過去30日間のデータのみを移行するように設定されている場合、「評価(Assessment)」では、移行元のGoogleドライブアカウントにある過去30日間のデータのみを計算します。