OneDriveからOneDrive for Businessへの移行ガイド (バージョンとメタデータを含まない)

この移行ガイドでは、Microsoft 365のOneDrive for BusinessインスタンスをMicrosoft 365の別のOneDrive for Businessインスタンスに移行するプロセスについて説明します。このガイドのプロセスでは、バージョンやメタデータの移行はサポートされていません。移行元と移行先は、個人用のOneDriveではなく、OneDrive for Businessである必要があります。 

移行を開始する前に、すべての手順とドロップダウンリストを確認し、前提条件がすべて満たされていることを確認してください。

OneDriveの移行の詳細については、よくある質問を参照してください。

バージョンとメタデータを含んだ移行を実行する場合は、次の移行ガイドを参照してください。

OneDriveからOneDrive for Businessへの移行ガイド (バージョンとメタデータを含む)

GCC High/Chinaへの移行を行う場合は、次の移行ガイドを参照してください (現時点ではバージョンやメタデータはサポートされていません)。

OneDrive for BusinesseからOneDrive GCC High/Chinaへの移行ガイド

 

OneDriveの移行

移行後数日間は、OneDriveでクロール実行およびインデックス作成が行われるため、OneDriveのデータにアクセスできない場合があります。移行完了後は、すぐにユーザーがログインすることをお勧めしますが、データがまだ利用できない可能性があるので注意が必要です。このため、金曜日に移行を完了し、週末にインデックス作成が行われるようにすることが最善の解決策になる場合があります。

Microsoft 365 Small Business Tenantアカウントへ移行する場合の移行プロセスは、本プロセスと多くの点で似ています。ただし、移行先エンドポイントで管理者資格情報を使用できないため、代わりにエンドユーザー資格情報を使用します。 

このエンドポイントは、移行先テナントのユーザーのOneDriveの個人用サイトのプロビジョニングをサポートしていません。PowerShellを使用して、サイトプロビジョニングを実行する手順については次のMicrosoftのドキュメントを参照してください。(これらの手順は、MigrationWizプロジェクトでジョブを送信する前に完了する必要があります。)

組織内のユーザー用OneDriveを事前にプロビジョニングする

権限を適用すると、移行先のOneDriveにデフォルトでバージョンが作成されるため、OneDriveのストレージ使用量が増加する可能性があります。

移行元または移行先がGoDaddyの場合、GoDaddyの接続制限により、本移行タイプはサポートされていません。

オンプレミスのOneDrive for Businessはサポートされていません。

初回の移行

移行プロセスのスコーピング、計画、および管理の詳細については移行計画と戦略を参照してください。初めて移行を実行する際は、このガイドを読むことをお勧めします。

MigrationWiz

MigrationWizは移行ツールであり、同期ツールではありません。この移行シナリオでは、移行後に移行元で変更された内容は、その後の移行サイクルで移行先に同期されません。移行先で変更された内容も移行元に同期されません。MigrationWizには、(同期エージェントのような)「ライブ」での変更のモニタリング機能はなく、ユーザーの操作なしに競合解決などを処理することはできません。

MigrationWizは、ワークグループ全体に対し、移行プロジェクトを共有する機能をサポートしています。プロジェクト共有機能をオンにすると、非アクティブなエージェント以外のすべてのエージェントに、全移行プロジェクトが表示されます。 

プロジェクトで使用されている管理者アカウントに2要素認証または多要素認証を適用した場合の移行はサポートされません。これは、移行されるユーザーアカウントには適用されません。

移行できるアイテムと移行されないアイテム
移行できるアイテム
  • フォルダー
  • 共有フォルダー
  • 権限 (直接アクセス権のみ)
  • コードファイル
  • ドキュメント
  • 画像
  • フォーム
  • 実行可能ファイル
  • 動画
  • 音声ファイル
  • オリジナルのメタデータとBitTitan移行メタデータ(作成者、編集者、作成日時、更新日時、名前、ファイルサイズ、種類、MigrationWizId、MigrationWizPermissionId)
  • ドキュメント属性(作成者と作成日時)
  • 更新者と更新日時
  • バージョンとメタデータの移行のみ: 作成日

移行されないアイテム

  • バージョンとメタデータ以外の移行:
    • 作成日(作成日は、「移行した日」の日付に変更されます。) 
    • バージョン履歴
  • アクセス許可を付与するリンク
  • 名前に記号が含まれるファイル/フォルダーの共有権限
管理者権限オプション
次の2つのオプションは、移行元および移行先テナントの両方に適用されます。使用するオプションを選択し、移行元および移行先テナントの両方で同じ手順を実行します。
  • どちらのオプションにも、設定にはグローバル管理者が必要です。
  • 利用可能なオプションは2つありますが、アプリベースの認証をお勧めします。このオプションはより安全で、移行中に発生するスロットリングが減少します。また、データの移行に使用するアカウントに管理者ロールを割り当てる必要がないという利点もあります。
アプリベースの認証 委任認証

アプリベースの認証は、SharePoint、OneDrive for Business、Microsoft 365グループ(ドキュメント)、およびTeamsの移行で使用します。この認証を有効にすると、セキュリティが強化され、Microsoftのスロットリングが発生する可能性を減少させることができます。以前のMicrosoft 365認証では、Microsoftによるスロットリングの対象となる頻度が高かったため、この認証方法が実装されました。アプリベースの認証は、Microsoft 365テナントでの認証方法です。このオプションの使用(アンインストールの手順を含む)については、次のドキュメントを参照してください。SharePointとOneDriveの移行におけるアプリケーション権限を使用したアプリベース認証

フルコントロールと読み取り専用

なぜ移行元にフルコントロールのアプリ権限を許可する必要があるのか

AMRの移行では、常にフルコントロール権限が必要です。フルコントロール権限を許可しない特別な理由がある場合は、MigrationWiz-SharePoint-ReadOnlyを使用することができます(移行元のみ)。ただし、読み取り専用権限を使用する場合、MigrationWizでは、ドキュメントの権限、バージョン、メタデータはエクスポートされず、AMRを使用することもできないため注意が必要です。また、移行準備に必要な権限が十分でないため、OneNoteのファイルは移行されますが、コンテンツは含まれません。

 

アプリベースの認証権限を有効にする手順

 

  1. グローバル管理者としてサインインしていることを確認します。
  2. MigrationWiz-SharePoint-FullControlにアクセスし、表示されるアプリベースのアクセスを許可します。「許可(Accept)」をクリックするとBitTitanログインページにリダイレクトされます。これは通常の動作で、ページは閉じることができます。

  3. Microsoft 365管理ポータルで、MigrationWizという名前の新しいセキュリティグループを作成します。(セキュリティグループの名前は完全に一致している必要があります。)

  4. プロジェクトでデータ移行中ではない新しいユーザーを作成します。このアカウントには、管理者ロールを割り当てる必要はありません。(すでに既存のユーザーがいる場合は、問題ありません。)

  5. 作成済みのセキュリティグループに新しい(または既存の)ユーザーをメンバーとして追加します。(所有者として追加しても、ここでは機能しません。)

  6. MigrationWizプロジェクトを作成します。

  7. 移行元および移行先エンドポイントを作成するには、ユーザーが属するエンドポイントに対応するユーザー資格情報を手順4で入力します。

  8. サポート オプション(Support Options)」の下にあるMigrationWizプロジェクトの詳細オプションに、サポート オプション UseApplicationPermission=1 を追加します。

 

移行元の準備

  • 移行するユーザーは、移行元テナントでOneDriveを使用するためのライセンスが付与されている必要があります。
  • 移行するユーザーが、移行元テナントへサインインするのをブロックされないようにします。
  • 移行元OneDriveを読み取り専用に設定しないようにします。(これは初期セットアップ用です。読み取り専用に設定する手順については、ガイドの後半の「資格情報の検証を実行する」セクションを参照してください。)
  • 移行を実行する管理者アカウントに対して委任認証 (上記「管理者権限オプション」を参照) を使用する場合は、移行元のOneDriveのサイトコレクション管理者として設定する必要があります。

移行するユーザーリストをCSVファイルにエクスポートする

これは、MigrationWizプロジェクトにユーザーを一括追加するときに使用できます。ユーザーリストをコピーし、MigrationWizプロジェクト ダッシュボード内の 「追加(Add)」 > 「一括追加 (Bulk Add)」 の移行元および移行先メール列に貼り付けます。

ユーザーリストをエクスポートするには:

  1. Microsoft 365管理ポータルに移動します。
  2. 「ユーザー(Users)」をクリックします。
  3. 「アクティブ ユーザー(Active Users)」をクリックします。
  4. エクスポート(Export)」をクリックします。
  5. 続行(Continue)」をクリックします。

移行プロジェクトへユーザーをアップロードするため、アクセスできる場所にcsvを保存してください

 

移行先の準備

  • 移行するユーザーは、移行先テナントでOneDrive使用するためのライセンスが付与されている必要があります。
  • 移行するユーザーが、移行先テナントへサインインするのをブロックされないようにします。
  • 移行先のOneDriveを読み取り専用に設定しないようにします。
  • 移行を実行する管理者アカウントに対して委任認証 (上記「管理者権限オプション」を参照) を使用する場合は、移行先のOneDriveのサイト コレクション管理者として設定する必要があります。

 

移行先エンドポイントにAzure環境を準備する

このプロジェクトの種類には、移行先エンドポイントを作成する際にAzureストレージ アカウントが必要です。 (エンドポイントを設定する手順は、ガイドの後半の説明を参照してください。)

Microsoft提供のAzureストレージ

プロジェクトでユーザー1人あたり約5GB以上を移行する場合は、ユーザーが所有するAzureストレージを使用して移行することをお勧めします。ユーザーが所有するAzureストレージをセットアップする手順については、次の「ユーザーが所有するAzureストレージの使用」を参照してください。

 

ユーザーが所有するAzureストレージの使用

ユーザーが所有するAzureストレージを使用する場合は、次の手順に従って、Azure環境を準備してください。移行先のMicrosoft 365テナントと同じMicrosoftデータセンターに、Azureストレージアカウントを作成することをお勧めします。移行のためにAzureコンテナーを作成する必要はありません。

  1. Azureストレージのコストを見積もります。この手順は任意ですが、顧客に事前にストレージのコストを提供する際に有用です。 
  2. Azureサブスクリプションを購入します。(または、1か月間無料の試用版を使用します。試用版では、移行できるデータ量が少ないので注意が必要です。) 
  3. Azureストレージアカウントを作成します。Blob Storageではなく、「STORAGE(汎用v2)」アカウントを作成してください。
  4. ストレージ アカウント名とプライマリ アクセスキーを書き留めます。(Azure内のストレージ画面で、下部にある「アクセスキーを管理(Manage Access Keys) 」をクリックします。) これらの情報は、MigrationWizの移行プロジェクトで、移行先を設定する際に必要となります。 

Azureストレージアカウントの作成方法:

    1. Azureポータルにアクセスします。
    2. 新規(New)」をクリックします。
    3. ストレージ(Storage)」>「ストレージ アカウント(Storage account)」を選択します。
    4. ストレージ アカウント名を入力します。
    5. デプロイ モデルに「リソース マネージャー(Resource manager)」を選択します。
    6. STORAGE(汎用v2)」を選択します。
    7. ストレージ アカウント名 (-accesskey、例: "accountname") とプライマリ アクセス キー (-secretkey、例:“W1RrDfkPNkfYfdVqizMNJjn5mXchwMP5uYBY8MsMqWTA7EubG911+4fZlki0Gag==”)
    8. 「レプリケーション(Replication)」フィールドで、「ローカル冗長ストレージ(Locally Redundant Storage (LRS))」を選択します。
    9. 新しいストレージ アカウントを作成するサブスクリプションを選択します。
    10. 新しいリソース グループを指定するか、既存のリソース グループを選択します。
    11. ストレージ アカウントの地理的な位置を選択します。
    12. 作成(Create)」をクリックして、ストレージ アカウントを作成します。

ストレージ アカウントが、ストレージ リストに表示されます。

 

 

MigrationWizでの手順

ドキュメントプロジェクトを作成する

  1. MigrationWizにログインします。

  2. マイ・プロジェクトへ(Go to My Projects)」ボタンをクリックします。

  3. プロジェクトを作成(Create Project)」ボタンをクリックします。

  4. 「プロジェクトの種類」で「ドキュメント(Document)」を選択します。 

  5. 次のステップ(Next Step)」をクリックします。

  6. 「プロジェクト名(Project Name)」を入力し、「顧客(Customer)」を選択します。(デフォルトの顧客以外に顧客が存在しない場合、 「新規(New)」をクリックし、プロジェクトの顧客を作成します。)

  7. 次のステップ(Next Step)」をクリックします。

  8. エンドポイントを選択するか、以下の手順に従って新しいエンドポイントを作成します。 

エンドポイント

エンドポイントは、MSPCompleteではなくMigrationWizで作成します。次の手順に従って、MigrationWizでエンドポイントを作成してください。

既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストにはエンドポイントが最大10までしか表示されないため注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、検索する必要があります。エンドポイントの検索では、大文字と小文字区別されます。例えば、「customer」を検索する場合、「Cust0mer」と入力すると検索結果は表示されません。作成したエンドポイントのリストを作り、固有のスペルや大文字の使用について記録しておくことをお勧めします。

 

MigrationWizで新しい移行元エンドポイントを作成するには:

  1. 移行元の設定(SOURCE SETTINGS)」をクリックします。

  2. 新規(New)」をクリックします。

  3. エンドポイントの名前を入力します。エンドポイントの名前は、プロジェクトに対して一意にすることをお勧めします。
  4. エンドポイント タイプ(Endpoint Type)」で 、 ドロップダウン メニューからOneDrive for Businessを選択します 。

  5. フィールドに管理者のユーザー名とパスワードを入力します。

  6. 追加(Add)」をクリックします。

MigrationWizで新しい移行先エンドポイントを作成するには:

  1. 移行先の設定(DESTINATION SETTINGS)」をクリックします。

  2. 新規(New)」をクリックします。

  3. エンドポイント タイプ(Endpoint Type)」で 、 ドロップダウン メニューからOneDrive for Businessを選択します 。

  4. OneDrive for Business (Microsoft 365 User) - Documents, Permissions という名前のラジオボタンを選択します。

  5. フィールドに管理者のユーザー名とパスワードを入力します。

  6. Azureストレージ アカウント名と Azureアクセス キー (ユーザー所有のAzureストレージを使用している場合) を入力するか、Microsoftが提供するAzure Storageを選択します。移行先エンドポイントの Azureストレージ アカウント名を入力する場合は、数字と小文字のみを使用できます。大文字を入力すると、移行は失敗します。

  7. エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。

Destination_Endpoint_Selection_No_Vers_or_Meta.png

 

プロジェクトへのアイテムの追加

移行元の準備」セクションで作成したCSVファイルを使用してプロジェクトに移行するユーザー アカウント(「ラインアイテム」とも呼ばれます。)を追加し、メニュー ダッシュボードの「追加(Add)」をクリックして「一括追加(Bulk Add)」を選択します。 

  • 移行されるユーザーの「メールボックス プロジェクト(Mailbox Project)」も実行している場合、「MSPCompleteから追加(Add From MSPComplete)」オプションを使用できます。ユーザーを追加する前に、MSPCompleteまたはメールボックス プロジェクトでユーザーにライセンスが付与されていることを確認します。

重要:OneDriveプロジェクト内のユーザーの移行元および移行先アドレスが、Microsoft 365テナント内のアカウントの現在のユーザー名 (ユーザー プリンシパル名) と一致している必要があります。一致しない場合は認証エラーが発生する可能性があります。ユーザーのインポート後にMigrationWizプロジェクトのアドレスの編集が必要な場合があります。この編集は、UMB(ユーザー移行バンドル)が、ユーザー プリンシパル名以外のアドレスに既に適用されている場合に必要になります。詳細については、「認証できません(Cannot Authenticate)」のドキュメントを参照してください。

 

UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスを追加する

  1. OneDriveプロジェクトで、正しいワークグループが選択されているかどうかを確認します。 (画面上部の左隅で確認できます。)

  2. プロジェクトで、UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスを割り当てるユーザーの横にあるチェックボックスをオンにします。

  3. プロジェクト画面の上部にあるツールバーで「 ライセンスを適用(Apply Licenses) 」を選択します。

  4. ドロップダウン リストから「UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスの適用(Apply User Migration Bundle License)」 を選択します。

  5. 選択したユーザーの中に、UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスを割り当てられていないユーザーが1人でもいる場合は、「確認(Confirm)」をクリックします。UMB(ユーザー移行バンドル)の処理には時間がかかることがあります。UMB(ユーザー移行バンドル)が正常に割り当てられると、「ライセンスがアクティブ(License Active)」の下のステータスが 「はい(Yes)」と表示されます。

詳細オプションとサポートオプション

プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」に移動して、次のサポートオプションを追加します。各サポート オプションには「=」の文字が含まれており、「サポート オプション」セクションの「サポート(Support)」タブの下に入力されます。サポート オプションを入力するための空白のフィールドを追加するには、「+」ボタンをクリックします。 

例:

 

SupOpExample.png

必要な詳細オプション設定

 

    • InitializationTimeout=8 初期化のタイムアウト値を8時間に増やします。このオプションは、特に大規模な移行に対して有用です。

    • DestPersonalSitesIsProvisioned=1 この移行シナリオでは、プロビジョニングを行わないため、移行先のOneDriveがプロビジョニング済みであることをMigrationWizに伝えます。詳細については「OneDriveの移行」を参照してください。
    • 現在、15GBを超える移行もサポートされていますが、実行するには「詳細オプション(Advanced Options)」で設定する必要があります。この設定により、インポートの完了に10分以上かかる際のタイムアウトエラーを防ぐことができます。
      • LargeFileMigrations=1
      • LargeFileMigrationsTimeout=7200000 (値の720000は一例です。時間はミリ秒単位で測定されます。)
条件付き詳細オプションの設定

 

    • 複数地域環境(Multi-Geo)の移行での設定:Office 365のSharePoint管理センターで使用されているカスタムの非標準URLの場合は、OneDriveProExportAdminUrl=<non-standard URL> (移行元テナント) またはOneDriveProImportAdminUrl=<non-standard URL> (移行先テナント) を追加します 。 "<non-standard URL>" を、SharePoint管理センターで使用するカスタムURL ("は含めない)に置き換えます。 

ファイルとフォルダーの権限マッピング

以下で説明する2つの詳細オプションは、個別に機能します。ただし、補完的なオプションであるため一緒に使用することができます。MapPermissionEmailByPairsInProject を主要な自動マッピング オプションとして使用し、UserMapping を追加して例外を処理することで移行の中断を回避することをお勧めします。

メールアドレスの組み合わせによる権限のマッピング 

移行中にユーザー プリンシパル名のプレフィックスが変更されるシナリオで、プロジェクトに入力した移行元および移行先のユーザー プリンシパル名に基づいた権限を自動マッピングするには、以下を入力する必要があります。このオプションは、移行先がOneDrive for Businessである場合にのみ有効です。

サポートオプション: MapPermissionEmailByPairsInProject=1

環境: 移行先がOneDriveの場合

移行タイプ: OneDriveを移行先とする移行のみ

重要: 複数のプロジェクトで、同じ顧客のOneDriveの移行を実行する場合は、MapPermissionEmailByPairsInProject ではなく、各プロジェクトに次のサポート オプションを入力する必要があります。MapPermissionEmailByPairsInCustomer=1

詳細説明: OneDriveが移行先である場合、このオプションを使用して、プロジェクト内のペアで権限をマッピングできます。 user@domain.com から firstinitial.lastname@domain.com

UserMapping

UserMapping="user1@source-domain.com->user5@destination-domain.com"

ユーザーまたはグループの権限マッピングをカスタマイズするには、「詳細オプション(Advanced Options)」の「UserMapping」を使用します。

移行を実行する前に、移行先のユーザー/グループ(user5@destination-domain.com)に権限を付与し、移行先のドキュメントライブラリを利用できるようにしておく必要があります。

 

 

 

「資格情報の検証(Verify Credentials)」を実行する

  1. 検証するアイテムを含むプロジェクトを開きます。

  2. 検証するアイテムを選択します。

  3. ダッシュボードの「開始(Start )」ボタンをクリックします。

  4. ドロップダウンリストから「資格情報の検証(Verify Credentials)」を選択します。

  5. 検証が完了すると、検証結果が「ステータス(Status)」セクションに表示されます。

移行前にOneDriveアイテムをロック (読み取り専用に設定) するには、次の手順を実行します。 

  1. すべてのOneDriveラインアイテムがロックされていないことを確認します。

  2. すべてのOneDriveラインアイテムに対して「資格情報の検証(Verify Credentials)」サイクルを実行します。これにより、提供された資格情報がアイテムのサイトコレクション管理者として追加されます。

  3. すべてのOneDriveラインアイテムのロックが可能になります。

  4. 「完全移行(Full Migration)」サイクルを実行します。

ユーザーに通知する

移行開始を知らせる最終通知メールを送信します。通知メールには、移行の開始時期、移行にかかる時間(期間)、移行中の取り扱い、移行後に必要な手順やその他の通知事項が記載されます。データの破損や、不完全な移行の原因となるため、移行元のドキュメントを変更しないよう、ユーザーに通知してください。

移行を実行する

MigrationWizインターフェイスからの移行:(この移行タイプはバージョンやメタデータをサポートしていないため、前段階移行(Pre-Stage Migration)サイクルをお勧めします。)

前段階移行(Pre-Stage Migration)サイクル

  1. 移行するユーザーを選択します。

  2. 上部の「開始(Start )」ボタンをクリックします。

  3. 前段階移行(Pre-Stage Migration)」を選択します。

  4. 「移行のスケジューリング(Migration Scheduling)」セクションのドロップダウンリストから、30、60、または90日前を選択します。

  5. 移行を開始(Start Migration)」をクリックします。

完全移行(Full Migration)を実行する

  1. ユーザーを選択します。

  2. 上部の「開始(Start )」ボタンをクリックします。

  3. ドロップダウンリストから「完全移行(Full Migration)」を選択します。

  4. 移行を開始(Start Migration)」をクリックします。

プロジェクトエラーへの対応

ユーザーリストを確認し、「移行に失敗しました(Failed)」という赤いエラー表示をクリックします。表示された情報に従って対応してください。

問題が解決しない場合は、次のリンクに記載されている手順に従ってお問い合わせください: サポート

統計情報をリクエストする

MigrationWizの「すべてのプロジェクト(All Projects)」ページで、プロジェクトの円グラフ アイコン(ページの右端) をクリックすると統計情報レポートをリクエストできます。すべてのプロジェクトの移行統計情報を含むメールが、プロジェクトのBitTitanアカウントに送信されます。

Project_Stats.png

移行後の手順

認証アプリを削除する

BitTitanのエンタープライズアプリを削除するには、次の手順を実行します。

  1. PowerShellを起動します。
  2. PowerShellをMicrosoft 365に接続します。
  3. 次のコマンドを入力します: Connect-AzureAD
  4. プロンプトに管理者資格情報を入力します。
  5. 次のコマンドを入力します:Get-AzureADServicePrincipal -SearchString Migration
  6. 削除するアプリのオブジェクトIDを特定し、次のコマンドを入力します。Remove-AzureADServicePrincipal -objectId <オブジェクトID>

MigrationWizダッシュボードの「棒グラフアイコン」をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報をメールで受信することができます。詳細については、移行プロジェクトの統計情報をリクエストするにはどうすればよいですか?の記事を参照してください。

移行元アカウントを停止する

ユーザーが誤ってログインして移行元アカウントを使用することを防ぐには、移行元OneDrive for Businessユーザー アカウントの使用を停止するか、移行元アカウントのパスワードを変更します。

ユーザーに通知する

移行が完了したら、ユーザーに通知します。 MigrationWizの「詳細オプション(Advanced Options)」で通知を送信するように設定した場合、移行の完了後にユーザーに通知メールが送信されます。ユーザーがOneDrive for Businessアカウントのアクセス設定および同期設定を行うのをサポートします。

この記事は役に立ちましたか?
10人中3人がこの記事が役に立ったと言っています