プロジェクトの作成時に、移行元、移行先、および移行するアイテム(メールボックス、ドキュメント、アーカイブなど)の設定を行いました。MigrationWizには、プロジェクトをさらに高度にカスタマイズできる「詳細オプション(Advanced Options)」機能も備わっています。
オプションには、一般オプションと詳細オプションがあります。「詳細オプション(Advanced Options)」でサポートオプションを使用すると、プロジェクトをより高度に構成することができます。
オプションへのアクセス
- 「プロジェクトの編集」をクリックします。
- 「詳細オプション(Advanced Options)」をクリックします。
一般オプション
一般オプションは、基本レベルの設定を構成するものです。
- 成功した移行の通知メールの送信先(Send successful migration email notifications to):移行が成功した場合の通知先を選択します。
- 失敗した移行の通知メールの送信先(Send failed migration email notifications to):移行が失敗した場合の通知先を選択します。
- 「通知」メールをカスタマイズする(Customize the "notification" email):成功、失敗、および資格情報リクエストのメールをカスタマイズします。特定のデータを表すコードとして、特定のキーワードを使用します。 OAuth 2.0では、カスタマイズされたメールは使用できず、デフォルトのメールのみが使用可能です。
Markdown構文を使用して、メールの書式を設定することができます。
「フィルタリング」タブでは、移行するアイテムの範囲を設定することができます。「日付別(By Date)」または「フォルダー別(By Folder)」のフィルタリングオプションが選択可能です。
- 指定した日付よりも新しいアイテムのみを移行する(Only migrate items newer than the specified date):この日付よりも新しいアイテムをすべて移行します。
- 指定した日付よりも古いアイテムのみを移行する(Only migrate items older than the specified date):この日付よりも古いアイテムをすべて移行します。ここで設定した日付フィルターよりも、「移行を開始」「前段階移行(Pre-Stage Migration)」で設定する日付フィルターが優先され、設定は上書きされます。
- フォルダーをフィルター処理する(正規表現)(Filter folders (RegEx)):正規表現コマンドを入力して、移行するフォルダーをフィルター処理します。このオプションは、「フォルダー別(By Folder)」タブ内で設定します。
- プロジェクトが未使用の場合に自動削除されるまでの日数(Number of days before this project, if unused, will be automatically deleted):プロジェクトは、必要な期間だけ保持されます。プロジェクトの未使用状態が続いた場合、このパラメータで特に定義されていない限り、プロジェクトは180日後に削除されます。
- 失敗したアイテムの件名をログに記録する(Log subjects of failed items): アイテムが正常に移行されなかった場合、このオプションを選択した状態で「エラーの再試行(Retry Errors)」を実行すると、アイテムの件名とパスが取得されます(取得可能な場合のみ)。
- 「ライセンス」タブでは、1アイテムあたりの使用可能な最大ライセンス数を設定することができます。
- BitTitanデータセンター(Preferred BitTitan Datacenter):弊社の移行は、世界中の複数のデータセンターで行われています。移行を実行するデータセンターを選択してください。デフォルトでは、移行を実行する認証済みユーザーに、地理的に最も近いデータセンターが選択されます。
- 最大同時移行数(Maximum number of concurrent migrations):このパラメータは、同時に実行できる移行の数を定義します。 指定した数を超える移行を実行しても、実際に開始される移行は、ここで指定した数までに制限されます。
- 1移行あたりの最大エラー数(Maximum number of errors per migration):移行中にエラーが発生すると、それまでに確認されたエラーの数が、このしきい値に達しているかどうかの確認が行われます。達している場合、その移行は失敗と見なされます。達していなければ、移行は続行されます。
特定の移行タイプにおけるオプション
メールボックス
- 移行元(Migrate from):「メールボックス(Mailbox)」、「アーカイブ(Archive)」(アーカイブプロジェクトの場合のみ表示されます)、「回復可能なアイテム」のいずれかを選択します。「回復可能なアイテム」領域から移行する場合は、訴訟ホールドを有効にすることをお勧めします。
- 認証に偽装を使用する(Use Impersonation to Authenticate)
- 移行先(Migrate to):「メールボックス(Mailbox)」、「アーカイブ(Archive)」、「回復可能なアイテム」のいずれかを選択します。 「回復可能なアイテム」領域に移行する場合は、訴訟ホールドを有効にすることをお勧めします。
- 移行先メールボックスの言語(Destination Mailbox Language)
- 認証に偽装を使用する(Use Impersonation to Authenticate)
失敗したアイテム
一部のオプションは、メールボックス内の特定のアイテムの移行に影響を与える場合があります。次の各オプションが、アイテムの移行を妨げないことを確認してください。
「詳細オプション(Advanced Options)」で、次のオプションのうちの1つ以上が有効になっているかどうかを確認します:
- フォルダーによるフィルタリング(By Folder)
- 日付によるフィルタリング(By Date)
- ファイル拡張子によるフィルタリング(By File Extensions):カレンダー、メール、連絡先などは移行されません。
「詳細オプション(Advanced Options)」で、次のオプションのうちの1つ以上が有効になっているかどうかを確認します:
- フォルダーによるフィルタリング(By Folder)
- ファイル拡張子によるフィルタリング(By File Extensions): カレンダー、メール、連絡先などは移行されません。
詳細オプション
詳細オプションを使用すると、移行をより高度に構成することができ、特別な処理が可能になります。
一括ロード
一括ロード機能は、すべてのメールボックスプロジェクトで、詳細オプションの一部として使用することができます。この強力な機能を使用すると、あらゆるタイプの詳細オプションに関連するアイテムを最大40,000件までアップロードできますが、ほとんどの場合、次の設定で使用されます。
- 受信者アドレスマッピング
- フォルダーマッピング
- ユーザーマッピング
- お客様のシナリオに沿った、プロジェクト固有のサポートオプション
プロジェクトを作成したら、「詳細オプション(Advanced Options)」の「サポート(Support)」タブで、以下の手順に従って、サポートオプションをインポートすることができます。
- 「サポートオプションを一括インポート(Import Multiple Support Options)」をクリックします。
- サポートオプションをインポートします。
- インポートしたオプションを確認します。
- 変更内容を「検証(Validate)」して「保存(Save)」します。
サポートオプションをインポートする
サポートオプションをインポートする方法は2つありますが、どちらの場合も、インポート前に次の点を考慮する必要があります。
- インポートするサポートオプションを慎重に確認してください。
- 改行や文字間のスペースによって、コマンドラインが分割されることに注意してください。
たとえば、「Example =1
」というサポートオプションを追加すると、インポート後は次のようになります。Example
=1
ファイルを使用してサポートオプションをインポートする場合は、事前にTXTファイルを準備する必要があります。TXT以外の形式のファイルは、サポートされていません。
ファイルを選択する手順
- 「参照(Browse)」をクリックします。
- 該当するファイルを選択します。
- 「サポートオプションを一括インポート(Import Multiple Support Options)」をクリックします。
また、サポートオプションをコピーしてテキスト編集ボックスに貼り付ける、コピー&ペーストによる追加も可能です。これを行うには、次の手順に従ってください。
- 準備したファイルから、サポートオプションをコピーします。
- それをテキスト編集ボックスに貼り付けます。
- 「サポートオプションを一括インポート(Import Multiple Support Options)」をクリックします。
インポートしたオプションを確認する
MigrationWizには、ページネーションや検索フィールドなどの強力なツールが用意されており、インポートしたオプションの確認に役立てることができます。
MigrationWizでは、インポートしたオプションをページごとにグループ化することにより、お客様が大量のデータに追われることなく、簡単に確認作業ができるようになっています。
各ボタンをクリックした時の動作は、次の通りです。
- > 次のページに移動します。
- < 前のページに移動します。
- << 先頭ページに移動します。
- >> 最終ページに移動します。
重要
各ページに表示されるオプションの数は、20、40、または60に設定することができます。
検索フィールドでは、入力した検索語句に従って、リストから該当するオプションを特定します。オプション数が多い場合に役立ちます。
変更内容を検証して保存する
インポートしたリストを確認したら、「検証(Validate)」をクリックして、オプションの検証を行います。
この検証では、インポートしたリストで見付かったすべての問題が表示されます。MigrationWizは、これらの問題をリストの先頭ページの最上部に表示して対処します。また、リストの下部には、検証プロセスの通知が表示されます。対処された問題は、以下に関連するものである可能性があります。
- 重複キー
- 値エラー
- 構文キーエラー
検証が正常に完了すると、ページの下部に次のメッセージが表示されます。
「検証(Validate)」および「保存(Save)」ボタンがアクティブで、クリック可能であることが分かります。「保存(Save)」をクリックして、インポートしたオプションを保存します。保存しないと、詳細オプションのリストは失われます。
警告
MigrationWizでは、すべての問題を解決するか、リストから消去するまでは、変更を保存することはできません。
検証で問題が発見されても、その検証結果が間違っていると思われる場合は、リストの下部に表示されている次の通知を参照してください。
通知のリンクをクリックすると、リストを保存することができます。エラーの詳細については、MigrationWiz - 詳細オプションの通知(MigrationWiz - Advanced Options Notifications)の記事を参照してください。
一部のフィールドが保存されない場合があります。この動作の詳細については、MigrationWiz - 詳細オプションの通知(MigrationWiz - Advanced Options Notifications)の記事の「検証の通知(Validation Notifications)」セクションを参照してください。
アーカイブへ移行する
アーカイブからアーカイブへの移行を実行するには、アーカイブプロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で、「移行元/移行先(Source/Destination)」タブ内の「移行先(Migrate to)」を「アーカイブ(Archive)」に設定します。
メールボックスからアーカイブへの移行を実行するには、メールボックスプロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で、「移行元/移行先(Source/Destination)」タブ内の「移行先(Migrate to)」を「アーカイブ(Archive)」に設定します。
受信者アドレスマッピング
メールボックス移行では、特にユーザー名やドメイン名を変更する場合などに、受信者アドレスマッピングを使用して、ユーザー情報を移行元から移行先に正しくマップする必要があります。次のリストは、移行時に変換されるプロパティを、アイテムごとに示したものです。
移行されるメールプロパティは、次の通りです。
- Sender
- From
- ToRecipients
- CcRecipients
- BccRecipients
移行される予定プロパティは、次の通りです。
- SenderEmailAddress
- SentRepresentingEmailAddress
- senderName
- sentRepresentingName
- RequiredAttendees
- Organizer
- OptionalAttendees
- Resources
受信者アドレスマッピングには、次のような利点があります。
- 移行元テナントから移行先テナントへ、同じドメイン名のまま、またはドメイン名を変更して移行する場合、「完全移行(Full Migration)」(差分移行)の実行後であっても、すべてのメールが返信可能な状態を維持します。
- 移行元テナントから移行先テナントへ、同じドメイン名のまま、またはドメイン名を変更して移行する場合、カレンダーの所有権と表示名が、移行元と移行先で一致します。
- 受信者アドレスマッピングを使用して、1つの移行元ドメインから複数の移行先ドメインへ移行する場合は、移行先ドメインごとにプロジェクトを作成する必要があります。
ユースケース
- Microsoft 365からMicrosoft 365への移行で、同じドメイン名を維持する場合は、プロジェクトに追加する受信者アドレスマッピングを、次のように設定する必要があります。手順については、このシナリオ用の移行ガイドを参照してください。
RecipientMapping="@sourcetenant.onmicrosoft.com->@destinationdomain.com"
- 新しいドメイン名に移行する場合。
- 移行元ドメイン = Sourcedomain.com
- 移行先ドメイン = Destinationdomain.com
- 例:「james@Sourcedomain.com」を「james@Destinationdomain.com」に移行する場合、「james@Sourcedomain.com」のすべてのエントリが、移行中に「james@Destinationdomain.com」に変更されます。
RecipientMapping="@sourcetenant.onmicrosoft.com->@destinationdomain.com" RecipientMapping="@sourcedomain.com->@destinationdomain.com"
大規模な移行の場合
受信者アドレスマッピングが多数(5,000以上)ある場合、移行のパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。大規模な移行を実行する場合、「UseHashMapRecipientMapping=1」を追加することにより、この問題を解消することができます。
重要
MigrationWizでは、TXTファイルを使用して受信者アドレスマッピングを追加することができます。これにより、移行が簡素化され、エラーを回避することができます。詳細については、上記の一括ロードセクションを参照してください。
折りたたみ可能なタブを開くと、この詳細オプションを使用した場合と使用しなかった場合を比較することができます。
以下は、この詳細オプションを追加した場合と追加しなかった場合の、プロジェクト構成と予想される動作の比較です。
プロジェクトの詳細オプションの構成 | 説明 |
|
従来の方法で受信者アドレスマッピングを行います。 5,000のマッピングが設定されているため、移行中は移行速度の低下が予想されます。 |
|
従来と同じ方法で受信者アドレスマッピングを構成して、新しい詳細オプション「UseHashMapRecipientMapping」を追加します。 MigrationWizは、従来とは異なる方法で受信者アドレスマッピングを処理するので、パフォーマンスが大幅に向上します。 |
重要
新しい詳細オプションを追加すると、MigrationWizは、「RecipientMapping」の各アイテムをダイレクトマッピング方式でマップします。したがって、マッピングが正確なSMTPアドレスで正しく設定されていることを確認する必要があります。例:
RecipientMapping="user01@source.com-user01@destination.com"
ユーザープレフィックスの変更
移行中にユーザーのSMTPアドレスを変更する場合は、受信者アドレスマッピングを使用して、メッセージヘッダーを新しいプレフィックスに書き換えることができます。たとえば、「john.doe@sourcedomain.com」を「john.doe2@destinationdomain.com」に変更する場合などです。このような変更は、企業の合併などに伴う移行で、既存のMicrosoft 365テナントにデータを移行する際に、ユーザー名の競合が発生する場合などに必要になります。
プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で、ユーザープレフィックスの受信者アドレスマッピングを追加する方法は、次の通りです。
「サポート(Support)」タブ内の「サポートオプション(Support Options)」フィールド
- 受信者アドレスマッピングは、各プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で、「サポート(Support)」タブ内の「サポートオプション(Support Options)」フィールドに追加します。
-
- RecipientMapping="john.doe@abc.com->john.doe2@xyz.com"
- 受信者アドレスマッピングによる変更処理は、マッピングが「サポートオプション(Support Options)」フィールドに追加された順に行われます。プレフィックスマッピングを詳細オプションリストの最上部に配置して、最初に実行されるようにしてください。また、ドメインレベルの受信者アドレスマッピングオプション(例:RecipientMapping="@abc.com->@xyz.com")に上書きされることがないように注意してください。マッピングによる変更処理は、リストの上から下に向かって順番に行われます。したがって、受信者アドレスマッピングは、実行する順番通りに正しく追加するようにしてください。
- 同じ移行で複数のプロジェクト(バッチ移行など)が進行中の場合は、同じマッピングが他のプロジェクトにも設定されていることを確認してください。
- MigrationWizでは、移行プロセス中にSMTPの書き換えが行われます。移行元と移行先のマッチングは、プロジェクト内のメールボックスの移行元および移行先SMTPアドレスを使用して行われます。移行中にメールヘッダーに加えられる変更は、マッチングには使用されません。このような特徴から、受信者アドレスマッピングは必須であり、これを設定することにより、移行後も返信可能な状態が保証されます。
移行先の言語
「カレンダー」と「連絡先」の言語は、移行先メールボックスのフォルダー名の言語と同じである必要があります。たとえば、「カレンダー」はフランス語では「Calendrier」、「連絡先」はオランダ語では「Contactpersonen」です。
Google Workspace (Gmail API)の制限
Google Workspace (Gmail API)からGoogle Workspace (Gmail API)への移行にのみ適用されます。
移行元の複数のラベルを移行先の単一のラベルにマップする場合、移行を開始する前に、移行先に親ラベルを作成する必要があります。
例:移行元の3つのラベル「ABC」「PQR」「XYZ」を、移行先の「DestinationLabel」という1つの親ラベルにマップする場合は、移行を実行する前に、移行先メールボックスに親ラベルの「DestinationLabel」を作成しておく必要があります。
移行中のユーザーの自動再マッピングを有効にする
MigrationWizでは、移行元メールアドレスを新しい移行先メールアドレスに再マップする詳細オプションを、プロジェクトレベルまたは個々のアイテムレベルで追加することができます。
これを設定するには、「サポート(Support)」タブ内の「サポートオプション(Support Options)」フィールドに、次のテキストを追加します。
AutoRemapMigratingUser=1
このオプションが有用な例をいくつか紹介します。
- 新しいドメイン名に移行する場合。たとえば、移行元ドメインが「Sourcedomain.com」で、移行先ドメインが「Destinationdomain.com」の場合。例: james@Sourcedomain.com を james@Destinationdomain.com に移行する場合、 james@Sourcedomain.com のすべてのエントリが、移行中に james@Destinationdomain.com に変更されます。
- 移行元のメールボックスを移行先の別のメールボックスに移行する場合。たとえば、james@Sourcedomain.comをbob@Destinationdomain.comに移行する場合。
考慮すべき点
- MigrationWizでは、このオプションが設定されていない限り、移行中のユーザーの自動再マッピングが行われることはありません。
- この詳細オプションは、デフォルトでは設定されておらず、お客様が必要と判断してこれを追加しない限り、移行中にコンテンツが変更されることはありません。
- 再マッピングに代わる手段として推奨されるのは、詳細オプションの「RecipientMapping」の使用です。
自動再マッピングオプションを追加した場合の動作パターンの概要は、次の通りです。
- 自動的に再マップされるコンテンツ
- メールアドレス (例:移行元ドメイン名が「Sourcedomain」で、移行先ドメイン名が「Destinationdomain」の場合、「james」のメールボックスは、james@Sourcedomain.comからjames@Destinationdomain.comに再マップされます。)
- 表示名
- 対象となるアイテム
- メール(送信者、受信者、CCやBCCアドレスなどの追加エントリ)
- カレンダー(主催者、出席者、カレンダーアイテム内のリソースルームなどの追加エントリ、任意出席者)
- その他のコンテンツ
- ItemAttachment(アイテムのすべての添付ファイル)
- RecurrenceException(カレンダー内の定期的な会議の例外)
この詳細オプションには、次の制限があります。
- MIMEコンテンツの受信者アドレスマッピングはサポートされていないため、ZimbraなどのMIMEコンテンツベースのメールの移行では、メールアドレスの再マッピングは行われません。
- 補足:MIMEコンテンツは、ほとんどのメールシステムで、メッセージの「詳細を表示(Show Details)」で表示されます。
この詳細オプションがサポートされている移行シナリオは、次の通りです。
- 移行元がExchange 2003以降、またはMicrosoft 365の場合
重要
Exchange 2003は、WebDAVを使用して移行されます。Exchange 2007は、WebDAVまたはEWSを使用して移行されます。Exchange 2010以降は、EWSを使用して移行されます。
- 移行元がGoogleアプリの場合
- 制限:カレンダーエントリの移行では、このオプションはサポートされています。メールエントリの移行では、MIMEコンテンツに基づいて移行が行われるため、このオプションはサポートされていません。
- 移行元がZimbraの場合
- 制限:カレンダーエントリの移行では、このオプションはサポートされています。メールエントリの移行では、MIMEコンテンツに基づいて移行が行われるため、このオプションはサポートされていません。
- 移行元がLotus Notesの場合
重要
次の点を考慮してください。
- Lotus Notesの受信者は、ローカルのLotusExtractor内に、MIMEコンテンツではなくLotusWebServiceItemの属性として抽出されます。
- Domino/Lotusサーバー上のメールアドレスは、SMTPではなくX400形式であるため、LotusExtractorには、これらのメールアドレスの変換およびマッピングを行うトランスレータが備えられています。
- 移行元がGroupWiseの場合
- 移行元がPOPの場合
- 移行元がIMAPの場合
このサポートオプションを追加する手順の詳細については、ヘルプセンターの記事、サポートオプションをプロジェクトや単一のアイテムに追加するには?(How do I add support options to a project or to a single item?)を参照してください:AutoRemapMigratingUser=1
重要
大文字と小文字が区別されるため、このオプションを追加する場合は上記の通りに正確に入力してください。
通知メールのカスタマイズ
MigrationWizから送信される、移行の成功や失敗の通知メール、または顧客のユーザーに資格情報をリクエストする通知メールは、カスタマイズすることができます。
MigrationWizで通知メールをカスタマイズするには、次の手順を実行します。
- MigrationWizにサインインします。
- MigrationWizダッシュボードで、「マイ・プロジェクトへ」をクリックします。
- ページの左上隅で、該当するワークグループを選択します。
- 通知メールをカスタマイズするプロジェクトをクリックします。
- 上部のメニューバーの「プロジェクトの編集」をクリックし、「詳細オプション(Advanced Options)」をクリックします。
- 「通知」タブ内の「「通知」メールをカスタマイズする(Customize the "notification" email)」セクションで、次のいずれかのタブを選択します。
- 成功した移行の通知メールをカスタマイズするには、「成功(Success)」タブを選択し、「「成功した移行」のメールをカスタマイズする(Customize the "successful migration" email)」のチェックボックスをオンにします。
- 失敗した移行の通知メールをカスタマイズするには、「失敗(Failed)」タブを選択し、「「失敗した移行」のメールをカスタマイズする(Customize the "failed migration" email)」のチェックボックスをオンにします。
- ユーザーに資格情報をリクエストする通知メールをカスタマイズするには、「資格情報(Credentials)」タブを選択し、「「資格情報リクエスト」のメールをカスタマイズする(Customize the "request credentials" email)」のチェックボックスをオンにします。
- 「件名」または「メッセージ」のテキストボックスに、編集内容を入力します。通知メールでは、単純なテキストのカスタマイズのみがサポートされています。
- 次のパラメータを使用すると、通知メールをさらにカスタマイズすることができます。これらのパラメータは、MigrationWizおよび構成済みプロジェクトから情報を収集します。
- 通知メールの編集が完了したら、「保存(Save)」をクリックします。
MigrationWizの通知メールは、お客様のBitTitanユーザーアカウントからではなく、「support@migrationwiz.com」から送信されます。この設定は変更できません。万一の不正使用を防止するための機能です。
パラメータ
プロジェクトタイプ: 移行プロジェクトの種類(メールボックス移行、ドキュメント移行など)
- SourceSystem:移行元環境(ホスティング型Exchange、Google Workspace、Microsoft 365など)
- SourceIdentifier: 移行元アカウント(user@domain.com)
- DestinationSystem:移行先環境(ホスティング型Exchange、Google Workspace、Microsoft 365など)
- DestinationIdentifier: 移行先アカウント(user@domain.com)
- AdminFullName: MigrationWizの管理者の完全な表示名(John Doe)
- AdminEmailAddress: MigrationWizの管理者のメールアドレス(user@domain.com)
- FailureMessage:失敗した移行のエラーメッセージ。(原因:移行元の資格情報を確認できませんでした。(Your migration failed to check source credentials.))。 このパラメータは、失敗した移行の通知メールでのみ使用します。
- CredentialsUrl:ユーザーが資格情報を入力するURL (https://migrationwiz.bittitan.com/user-credentials/input?i=xxxxxx)。 このパラメータは、資格情報リクエストの通知メールでのみ使用します。
フォルダーパスの最大長
SharePointとOneDriveでサポートされているフォルダーパスの最大長は、400文字です。これは、ルートフォルダー(SharePoint/OneDrive固有のフォルダーやサイトURL)を含むパス全体の長さであることを認識しておく必要があります。移行元がGoogleドライブの場合、ルートフォルダーは存在しません。移行元がSharePoint/OneDriveの場合は、パスを短縮することができます。
現在、MigrationWizでは、「ShrinkFoldersMaxLength=n」を使用して、50から350までの文字数を設定することができます。「n」には、希望するフォルダーパスの文字数を入力します。最小値を50文字としているのは、ファイル名およびSharePoint/OneDrive固有のルートフォルダー拡張子のためのスペースを確保するためです。次の表では、パスの違いを比較することができます。太字部分は、移行元から移行先への移行中に変更されるパスを示しています。
移行元 |
パスの変更 |
Googleドライブ |
Folder1/Folder2 |
Googleドライブ |
Folder1/Folder2 |
SharePoint |
sites/Site/DocLib/Folder1/Folder2 |
SharePoint |
sites/Site/DocLib/Folder1/Folder2 |
OneDrive |
personal/username_tenantname_onmicrosoft_com/Documents/Folder1/Folder2 |
OneDrive |
personal/username_tenantname_onmicrosoft_com/Documents/Folder1/Folder2 |
トラブルシューティング
詳細オプションでタグが設定されていない場合に、デフォルトで「Tags=null」が追加される
詳細オプションでタグが設定されていない場合、デフォルトでサポートオプションに「Tags=null」が追加されます。「Tags=XXXXXX」が設定されているプロジェクトでは、詳細オプションにすでに「Tags=XXXXXX」が設定されているため、「Tags=null」は追加されません。