本ガイドは、GoogleドライブからOneDrive for Businessにフォルダーとドキュメントを移行するための完全な導入手順書です。移行を最速化しスロットリングをバイパスするには、Azureサブスクリプションが必要です。
初めての移行
本ガイドでは、移行を実行するために必要な手順を説明しています。移行の準備には、多くの手順を実行する必要があります。初めて移行を実行する際は、移行計画と戦略を参照してください。移行の計画と設定、および一般的な移行のベストプラクティスについて説明しています。初めて移行を実行する際は、内容を確認してから手順を開始してください。
制限
MigrationWizは移行ツールであり、同期ツールではありません。移行完了後に移行元のアイテムに変更が加えられた場合、その変更は移行先には反映されません。同様に、移行先で加えられた変更も、移行元には反映されません。MigrationWizには、(同期エージェントのように)「ライブ」での変更のモニタリング機能はなく、ユーザーの操作なしに競合解決などを処理することはできません。
「共有アイテム(Shared with Me)」内のアイテムとフォルダーは移行されません。「マイドライブ(My Drive)」内のアイテムのみが移行されます。「共有アイテム(Shared with Me)」内のアイテムを移行するには、「マイドライブ(My Drive)」に追加する必要があります。
2要素認証あるいは多要素認証を使用した移行は、サポートしていません。
MigrationWizでは、移行可能な最大ファイルサイズは、移行タイプと環境によって異なります。ただし、60GBを超えるファイルを移行することはできません。
一部のアイテムタイプは移行されません。下のバーをクリックすると、移行できるアイテムタイプと移行されないアイテムタイプの全リストが表示されます。より良い移行を提供するため、リストに表示されているアイテムは、今後変更される可能性があります。
- フォルダー
- 共有しているフォルダー
- 権限
- G Suiteのネイティブファイル
- コードファイル
- ドキュメント
- 画像
- 実行可能ファイル
- 動画
- 音声ファイル
- テンプレート(テンプレートが適用されたファイルは、移行することができます。)
- 作成日(作成日は、「移行した日」の日付に変更されます。)
- スクリプト/マクロ(ドキュメントに移行する場合、スクリプトはマクロに変換されません。)
- コメント
- ファイル/フォルダー権限
- 「共有アイテム」内のアイテム/フォルダー。これらのアイテム/フォルダーを移行するには、ユーザーの「マイドライブ」に追加し、Moderateモードを使用して移行する必要があります。
- ショートカット(GoogleドライブからGoogleドライブへの移行シナリオでのみ移行することができます。)
- 共有ドライブ(チームドライブとも呼ばれます。)
- 移行先がSharePoint Onlineの場合のみ
移行されないアイテム
- 個人向けの無料のGoogleドライブは、サポートされていません。
- ファイル/フォルダーのショートカット
OneDriveの移行
移行後数日間は、OneDriveでクロール実行およびインデックス作成が行われるため、OneDriveのデータにアクセスできない場合があります。移行完了後は、すぐにユーザーがログインすることをお勧めしますが、データがまだ利用できない可能性があるので注意が必要です。このため、金曜日に移行を完了し、週末にインデックス作成が行われるようにするのが最善と思われます。
Microsoft 365 Small Business Tenantアカウントへ移行する場合の移行プロセスは、本プロセスと非常に似ています。ただし、移行先エンドポイントで管理者資格情報を使用することができないため、代わりにエンドユーザー資格情報を使用します。
このエンドポイントは、ユーザーの個人サイトのプロビジョニングをサポートしていません。移行先でアプリベース認証が使用されている場合は、 DestPersonalSiteIsProvisioned=1 を追加します。詳細オプション(Advanced Options)を追加するを参照してください。
権限を移行する場合は、バージョン管理のため、OneDriveのストレージの使用量が増加する可能性があります。
移行元または移行先がGoDaddyの場合、GoDaddyの接続制限により、本移行タイプはサポートされていません。
Azure環境を設定する
Microsoft提供のAzureストレージを使用している場合は、以下の手順を省略することができます。
- Azureストレージのコストを見積もります。この手順は任意ですが、顧客に事前にストレージのコストを提供する際に有用です。
- Azureサブスクリプションを購入します。(1か月間無料の試用版を使用することもできますが、移行できるデータが少量です。)
- Azureストレージアカウントを作成します。Blob Storageではなく、「STORAGE(汎用v1またはv2)」アカウントを作成してください。ストレージアカウント名とプライマリアクセスキーを書き留めます。移行先のMicrosoft 365テナントと同じMicrosoftデータセンターに、Azureストレージアカウントを作成することをお勧めします。移行のためにAzureコンテナーを作成する必要はありません。
- https://portal.azure.com/にログインします。
- 「ストレージ(Storage)」をクリックします。
- 画面下部にある「アクセスキーを管理(Manage Access Keys)」をクリックします。アクセスキーは、移行元エンドポイントを作成する際に入力する必要があります。移行先のMicrosoft 365テナントと同じMicrosoftデータセンターに、Azureストレージアカウントを作成することをお勧めします。
- ストレージアカウント名とプライマリアクセスキーを次のように書き留めます:
- -accesskey これは、Blobのストレージアカウント名です。(例:accountname)
- -secretkey これは、ストレージアカウントのアクセスキーです。(例:W1RrDfkPNkfYfdVqizMNJjn5mXchwMP5uYBY8MsMqWTA7EubG911+4fZlki0Gag==)
移行元環境を準備する
2020年に提供が開始された「Google Drive (Own Service Account)」コネクタを使用する場合、Googleサービスアカウントの設定が必要です。このコネクタを使用すると、移行中にスロットリングが発生する可能性が大幅に低減されます。このオプションはすべてのGoogleドライブ移行で推奨されます。以下の「Google Drive(Own Service Account)のOAuth2要件」の手順に従って、エンドポイントに対応した環境を設定してください。
すべての移行するアカウントを、テナント内でアクティブ状態にする必要があります。ステータスが非アクティブに設定されているユーザーは、完全には移行することができないため、プロジェクト内で失敗します。
Google Drive(Own Service Account)のOAuth2要件
前提条件
- Google Cloud Platformのサブスクリプション
- Google特権管理者アカウント
- Google Workspaceテナントにサービスアカウントを設定する知識
- Googleのサービスアカウントは、MigrationWizプロジェクトを作成する前に設定する必要があります。
Googleプロジェクトを作成する
- Google Cloud Platform (GCP)コンソールに移動し、特権管理者としてログインします。次のいずれかの方法を選択します:
- Google Cloud Platformコンソールを初めて使用する場合は、利用規約に同意し、「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
- 以前にGoogle Cloud Platformコンソールを使用したことがある場合は、画面上部の最新のプロジェクト名の横にある「下へ(Down)」をクリックして、プロジェクトリストを開きます。「新しいプロジェクト(New Project)」をクリックします。
- プロジェクト名を入力し、「作成(Create)」をクリックします。
- 新しいプロジェクトを作成したら、画面上部の現在のプロジェクト名の横にある「下へ(Down)」アイコンをクリックして、リストから新しく作成したプロジェクト名を選択します。
プロジェクトを作成できない場合、テナントのプロジェクト作成機能が無効になっている可能性があります。これを確認するには、Google管理コンソールに移動して、「アプリ(Apps)」 > 「その他のGoogleサービス(Additional Google Services)」をクリックし、「Google Cloud Platform」を選択します。ユーザーにプロジェクトの作成を許可するための設定項目が表示されます。
サービスアカウントのAPIを有効にする
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 > 「APIとサービス(APIs & Services)」 > 「ライブラリ(Library)」をクリックします。
- 下記のAPIのいずれかを選択し、「有効にする(Enable)」をクリックして、有効化します。
APIごとに操作を繰り返します:- Google Drive API
- Admin SDK
Googleテナント内で各サービスが有効になっていることを確認してください。ユーザーが利用するサービスを制御する方法については、次のガイドを参照してください。 Google Workspaceユーザー向けにサービスを有効または無効にする。
顧客のテナントでサービスアカウントを作成する
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 > 「IAMと管理(IAM & Admin)」 > 「サービスアカウント(Service Accounts)」をクリックします。
- 画面の上部中央にある「+ サービスアカウントを作成(+ Create Service Account)」をクリックして、名前を入力します。
- 「作成(Create)」をクリックします。
- 「役割(Role)」ドロップダウンメニューから「オーナー(Owner)」を選択して、新しいサービスアカウントにオーナーの役割を付与します。
- 「続行(Continue)」をクリックして、次の手順に進み、「完了(Done)」をクリックします。
- 「サービスアカウント(Service Accounts)」のページに戻ります。
- 「サービスアカウント(Service Accounts)」のページで、上記の手順で作成したサービスアカウントの「操作(Actions)」列の下にある縦の3点リーダーをクリックします。
- 「キーを作成(Create Key)」をクリックします。
- 「キーのタイプ(Key Type)」として、JSON形式が選択されていることを確認します。
- 「作成(Create)」をクリックします。
- 「閉じる(Close)」をクリックします。
キーはJSONファイルとしてダウンロードし、ファイルの名前と場所を書き留めてください。このJSONファイルは、移行プロジェクトで移行エンドポイントを設定する際に使用します。
注
JSONファイル内の “type”、“private_key”、“client_email” の各フィールドに情報が含まれている必要があります。これらのフィールドは必須で、空欄になっていると、エンドポイント作成時にファイルのアップロードが成功しません。
移行のスコープを設定する
-
Google Cloud Platformコンソールで:
-
- 「メニュー(Menu)」をクリックします。
- 「IAMと管理(IAM & admin)」 をクリックします。
- 「サービスアカウント(Service Accounts)」をクリックします。
- 上記「顧客のテナントでサービスアカウントを作成する」の手順で作成したサービスアカウントを見つけます。
- サービスアカウントの「一意のID(Unique ID)」を特定し、番号をコピーします。このクライアントIDの番号は、後の手順で使用します。
- 「一意のID(Unique ID)」フィールドを表示するには、ビューへの追加が必要になる場合があります。「列表示オプション(Column display options)」ボタンをクリックし、「一意のID(Unique ID)」のチェックボックスをオンにして、「OK」をクリックします。
- クライアントIDは、管理者アカウントのパスワードと同様に、厳重に管理してください。
- テナントでGoogle UIが更新されているかどうかに応じて、下記の2つのオプションのいずれかを実行します。
従来のGoogle UIの場合
- google.comでG Suiteの管理ページに移動します。
- 「セキュリティ(Security)」をクリックします。
- 「詳細設定(Advanced Settings)」をクリックします。
- 「APIクライアントアクセスを管理(Manage API Client Access)」をクリックします。
または、以下のようにGoogleアカウントに最新のUIが表示されている場合:
- google.comでG Suiteの管理ページに移動します。
- 「セキュリティ(Security)」をクリックします。
- 「詳細設定(Advanced Settings)」をクリックします。
- 「ドメイン全体の委任(Domain-wide delegation)」の下にある「ドメイン全体の委任を管理(Manage domain-wide delegation)」 をクリックします。
- 「ドメイン全体の委任を管理(Manage domain-wide delegation)」のページで、「新しく追加(Add new)」をクリックします。
-
上記の手順を完了後:
- 「クライアントID(Client ID)」フィールドに、上記の手順でコピーした「一意のID(Unique ID)」を貼り付けます。
- 「OAuthスコープ(OAuth scopes)(カンマ区切り)」フィールドに、次のすべてのスコープを貼り付けます。
- 移行元エンドポイントの場合:
https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.group.readonly, https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.user.readonly, https://www.googleapis.com/auth/drive.readonly - 「承認(Authorize)」をクリックします。
特定の「一意のID(Unique ID」と、IDに関連付けられたスコープが、一覧表示されます。
メールボックスユーザー(アドレス)をCSVファイルにエクスポートします。
Google管理ポータルで:
- 「ユーザー(Users)」をクリックします。
- 「 ⁝ (縦の3点リーダー)」 をクリックします。
- 「ユーザーをダウンロード(Download Users)」を選択します。
- 「すべてのユーザーをダウンロード(Download All Users)」 を選択します。
- 「OK」をクリックします。
- 「保存(Save)」をクリックします。
移行先環境を準備する
エンドポイントの変更通知
政府機関またはGoogleドライブからOneDrive for Business (中国)への移行の場合は、移行先エンドポイントの選択で、「OneDrive」ではなく「OneDrive GCC/China」を選択します。
移行に使用する管理者アカウントをMicrosoft 365で作成するか、テナントのグローバル管理者アカウントを使用します。
最も簡単な方法は、グローバル管理者アカウントを使用することです。グローバル管理者アカウントは、テナント作成時に設定したものです。移行にグローバル管理者アカウントを使用しない場合は、代わりに新しい管理者アカウントを作成することができます。新しい管理者アカウントには、各ユーザーのデータにアクセスするためのフルアクセス権を付与する必要があります。
移行プロセス中に各ユーザーのOneDrive for Businessプロファイルをプロビジョニングするためには、管理者アカウントにフルライセンスが付与されている必要があります。「個人用サイトはインスタンス化されていません(PermissionsUserNotLicensed)」 というエラーが発生した場合は、ユーザーのOneDriveコレクションが存在せず、移行に使用する管理者アカウントにフルライセンスが割り当てられていないことを意味します。問題を解決するには、管理者アカウントにライセンスを割り当て、移行を再度実行します。
委任された管理者権限の管理者アカウントを作成する
最も簡単な方法は、テナントの作成時に設定したグローバル管理者アカウントを使用することです。移行にグローバル管理者アカウントを使用しない場合は、代わりに新しい管理者アカウントを作成することができます。新しい管理者アカウントには、OneDrive for Businessを含むライセンスを割り当て、グローバル管理者権限またはSharePoint管理者権限のいずれかを付与する必要があります。
重要: 移行するユーザーアカウントを管理者アカウントとして使用しないようにしてください。共有権限が失われる問題が発生する可能性があります。
プロセス:
- Microsoft 365でユーザーを作成し、OneDrive for Businessを含むライセンスを割り当てます。詳細な手順については、ユーザーを追加して同時にライセンスを割り当てるの記事を参照してください。
- 新しいユーザーに、Microsoft 365のグローバル管理者権限またはSharePoint管理者権限を付与します。
- 管理者アカウントが、多要素認証ではなく基本認証を使用するように設定されていることを確認してください。
上記の手順を実行すると、指定したユーザーが、Microsoft 365管理センターに表示されます。ユーザーアカウントを完全にプロビジョニングするには、最大24時間かかる場合があります。
アプリベースの認証を使用する
アプリベースの認証は、SharePoint、OneDrive for Business、Microsoft 365グループ(ドキュメント)、およびTeamsの移行で使用します。この認証を有効にすると、セキュリティが強化され、Microsoftのスロットリングが発生する可能性を減少させることができます。以前のMicrosoft 365認証では、Microsoftによるスロットリングの対象となる頻度が高かったため、この認証方法が実装されました。アプリベースの認証は、Microsoft 365テナントに特有のものです。
アプリベースの認証を使用するには、次の手順を実行します。
テナントにアプリケーションを追加する
移行先の権限レベルを設定する手順:
- MigrationWiz-SharePoint-FullControl に移動し、プロンプトが表示されたら、アプリのアクセスに同意します。
- Microsoft 365管理ポータルで、「MigrationWiz」という名前の新しいセキュリティグループを作成します。
- 新しいユーザーを作成します。
- 作成したセキュリティグループに、新しいユーザーをメンバーとして追加します。
- MigrationWizプロジェクトを作成します。
- エンドポイントを作成する際に、上記の手順で作成したユーザーの資格情報を入力します。
ライセンスを割り当てる
OneDrive for Businessを含むMicrosoft 365ライセンスを、移行に使用する管理者アカウントに割り当てます。
- ユーザーがOneDriveを使用したことがない場合、MigrationWizは、移行先エンドポイントに入力した管理者アカウントの資格情報を使用して、移行する各ユーザーのOneDrive(SharePoint)プロファイルをプロビジョニングします。MigrationWizではユーザーアカウントの作成は行わないため、ユーザーアカウントを事前に作成しておく必要があります。
- MigrationWizでは、ブロックされたユーザーのOneDriveプロファイルをプロビジョニングすることはできません。ユーザーがブロックされている場合、プロビジョニングエラーまたはアクセスエラーが発生します。
Microsoft 365でアカウントを設定し、ライセンスを割り当てます。設定および割り当てを行う方法は次のとおりです。
- 手動で1つずつ追加する。
- CSVファイルを使用して一括インポートする。詳細については、複数のユーザーを同時にユーザーに追加するの記事を参照してください。「移行元環境を準備する」セクションで作成したCSVファイルを使用することができます。
- PowerShellスクリプトを使用する。詳細については、PowerShell Microsoft 365ユーザーアカウントを作成するの記事を参照してください。
重要:権限を移行する場合、ユーザー名の「@」記号より前の部分が、Microsoft 365とGoogleドライブで一致している必要があります。例えば、Googleドライブのユーザーアカウントが「john.smith@domain1.com」の場合、「@」記号より前の「john.smith」をMicrosoft 365でも同様に使用します。ドメイン名は異なっていても構いません。詳細については、「Microsoft 365でグループを設定する」の記事を参照してください。Googleドライブのグループに割り当てられている権限を移行する場合は、Microsoft 365のグループ名がGoogleドライブのグループ名と一致している必要があります。 ドメインに必要なMicrosoft 365 CNAMEを作成します。詳細については、DNSレコードを追加して自分のドメインを接続するの記事を参照してください。Microsoft 365 テナントでアプリベース認証を設定します。
移行後の手順
BitTitanのエンタープライズアプリを削除するには、次の手順を実行します:
- PowerShellを起動します。
- PowerShellをMicrosoft 365に接続します。
- 次のコマンドを入力します:
Connect-AzureAD
- プロンプトに管理者資格情報を入力します。
- 次のコマンドを入力します:
Get-AzureADServicePrincipal -SearchString Migration
- 削除するアプリのオブジェクトIDを特定し、次のコマンドを入力します:
Remove-AzureADServicePrincipal -objectId <オブジェクトID>
MSPCompleteでの手順
ライセンス
MigrationWizで移行プロジェクトを実行するには、ライセンスが必要です。ライセンスの価格を確認、または購入するには、MSPCompleteもしくはMigrationWizダッシュボードの上部にある「購入(Purchase)」ボタンをクリックします。
支払い方法: クレジットカードの他、特定の条件を満たしている場合は、電信送金での支払いも可能です。
- クレジットカードで購入する場合、支払い手続きは即座に行われます。支払いが完了すると、ライセンスがログインアカウントに付与されます。
- 100以上のライセンスを購入する場合は、電信送金を利用することができます。100以上のライセンスを購入すると、決済時に電信送金を利用するオプションが表示されます。電信送金で購入する場合、購買部および銀行で必要となる、電信送金の詳細情報が記された請求書が生成されます。システムによる支払いの確認が終わると、ログインアカウントにライセンスが付与されます。
本プロジェクトタイプでは、UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスを使用することをお勧めします。
ライセンスの購入方法:
-
-
- BitTitanアカウントにサインインします。
- 上部のナビゲーションバーで、「購入(Purchase)」をクリックします。
- 必要なライセンスタイプの「選択(Select)」ボタンをクリックします。
- 購入するライセンス数を入力します。「今すぐ購入(Buy Now)」をクリックします。
- 必要に応じて「請求先住所(Billing Address)」を入力します。
- 「次へ(Next)」をクリックします。
- 「注文内容(Order Summary)」を確認し、支払い方法を入力します。
- 「購入する(Place Your Order)」をクリックします。
-
これらのライセンスにより、ドキュメントおよびインプレースアーカイブを複数回移行することができます。
UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスでは、1ライセンスあたりの移行可能データ量に制限はありません。 UMBライセンスは、移行を実行する顧客のユーザーに適用され、1年間有効です。
詳細については、ライセンスに関するよくある質問を参照してください 。
MigrationWizでの手順
ドキュメント移行プロジェクトを作成する
- 「マイ・プロジェクトへ」をクリックします。
- 「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
- 「ドキュメントプロジェクトを作成(Create a Document Project)」をクリックします。
- 「次のステップ」をクリックします。
- 「プロジェクト名(Project Name)」を入力し、「顧客(Customer)」を選択します。
- 「次のステップ」をクリックします。
エンドポイント
エンドポイントは、MSPCompleteではなくMigrationWizで作成します。次の手順に従って、MigrationWizでエンドポイントを作成してください。
既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストには、エンドポイントが最大10までしか表示されないため、注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、検索する必要があります。エンドポイント検索では、大文字、小文字、数字が区別されます。例えば、「customer」を検索する場合、「Cust0mer」と入力すると検索結果は表示されません。使用した固有のスペルや大文字が分かるように、作成したエンドポイントのリストを作成しておくことをお勧めします。
エンドポイントは、既存のものを使用することも、新しいエンドポイントを作成することもできます。
新しい移行元エンドポイントを作成するには:
- 「エンドポイント(Endpoints)」をクリックします。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
- 「Google Drive(Own Service Account)」を選択します。
- 上記の手順で作成したJSONファイルを選択し、移行元の特権管理者のユーザー名とパスワードを入力します。
- 該当するフィールドに、Google管理者アカウントのメールアドレスとドメイン名を入力します。このアカウントは、Google管理ポータルへの管理者アクセスが可能なアカウントです。管理者のメールアドレスのドメインは、エンドユーザーのドメインと同じものを使用します。
- 「追加(Add)」をクリックします。
新しい移行先エンドポイントを作成するには:
- 「エンドポイント(Endpoints)」をクリックします。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
- 「OneDrive for Business」を選択します。
- 必要な情報を入力します。移行先エンドポイントにAzureストレージ アカウント名を入力する場合は、数字と小文字のみを使用できます。大文字を入力すると、移行は失敗します。
- 「追加(Add)」をクリックします。
ユーザーを追加する
移行するユーザーアカウントをプロジェクトに追加します。MigrationWizでは、ユーザーをシステムに一括でインポートすることができます。(注: OneDriveエンドポイントの場合、メールアドレスは、テナント内のユーザーの現在のユーザープリンシパル名と同じものを使用してください。)
大規模な移行の場合は「 一括追加」、小規模な移行の場合は「 クイック追加(Quick Add)」オプションを使用します。
1人以上のユーザーをインポートするには:
- MigrationWizアカウントにサインインします。
- 一括インポートを実行するプロジェクトを選択します。
- 「追加(Add)」をクリックします。
- 「クイック追加(Quick Add)」または「一括追加」をクリックします。
- ページの指示に従って、操作を行ってください。
「詳細オプション(Advanced Options)」を追加する
「サポート(Support) / サポートオプション(Support Options)」の設定:
コマンドの入力では、「=」記号の両側にスペースは入りません。また、大文字と小文字が区別されるため、コマンド内の大文字に留意してください。
- InitializationTimeout=8
- 初期化のタイムアウト値を8時間に増やします。
- IncreasePathLengthLimit=1
- この詳細オプションは、ファイルパス名の文字数制限を400文字に増やします。
- RemoveExistingPermissionsWhenUnspecified=1
- 詳細については、ドキュメントの移行(Document Migrations) の記事を参照してください。
- ShrinkFoldersMaxLength=300(推奨オプション)
- 詳細については、SharePointおよびOneDriveの移行に関するよくある質問を参照してください。この詳細オプションは、「ShrinkFoldersMaxLength=300」と設定することをお勧めします。
- このオプションは、状況に応じて高い値または低い値に設定可能です。 値は、ファイルシステムデータ、フォルダーパス(コレクションのルート)の一部であるメールアドレス、権限を有するドメイン名などの条件によって異なります。値を300に設定することで、エッジケースの管理が可能な適切なセキュリティ範囲を維持し、合理的な制限を提供します。このオプションは、ケースバイケースで有効にします。
- このオプションが必要な際は、専用のプロジェクトを作成することをお勧めします。専用のプロジェクトで詳細オプション「ShrinkFoldersMaxLength=300」を設定し、「パスが長すぎる(path too long)」エラーが発生したファイルを、この専用プロジェクトに移動します。
- このオプションを使用せずに移行が既に行われている場合は、移行先でストレージをリセットする必要があります。リセットしない場合は、2つのファイルシステム構造が移行先に表示されます。2つのサイクル間で、この詳細オプションを使用して移行元ファイルシステムのフォルダー構造を変更した場合(例えば、フォルダーの名前の変更、削除、新規作成など)、まったく異なる動的マッピングが行われ、移行先に異なる2つのファイルシステムが表示される場合があります。同じ親フォルダー内の複数のフォルダーの名前が10文字で切り捨てられている場合、最初の10文字が同じであれば、1つのフォルダーに統合される可能性があります。
-
DocumentBrowsingMode=Moderate
-
詳細については、Googleドライブの移行に関するよくある質問を参照してください。
-
「マイドライブ(My Drive)」をスキャンして、移行プロジェクトの移行元メールアドレスを特定します。
-
アカウントが所有するフォルダーのみが移行されます。ただし、フォルダー内のファイルについては、所有権に関係なく、すべてのファイルが移行されます。
-
アカウントが所有していないフォルダーにアカウント所有のサブフォルダーがある場合、擬似フォルダーが移行先に作成され、移行後も機能的な整合性が維持されます。アカウントが所有していないフォルダー内のファイルは、移行されません。
-
フォルダーおよびドキュメントの共有権限も移行されます。
-
別のユーザーが所有するフォルダー内のファイルは、移行されません。
-
- RenameConflictingFiles=1
- DestPersonalSitesIsProvisioned=1
- 既にOneDriveの個人サイトがプロビジョニングされている場合、MigrationWizは基本認証の代わりにアプリベースの認証を使用してOneDriveの個人用サイトを取得するように指定します。
- MapPermissionEmailByPairsInProject=1
- 通常、移行元と移行先でメールアドレスのプレフィックスが一致しない場合、権限を移行することはできません。ただし、サポートオプションの MapPermissionEmailByPairsInProject=1 を使用すると、移行元と移行先のメールアドレスが一致しない場合でも、権限を移行することができます。
-
すべてのGoogleドライブアカウントを、異なるMigrationWizプロジェクト間で分割した場合、プロジェクト間ですべてのユーザーのマッピングを行う代わりに、「サポートオプション(Support Options)」の MapPermissionEmailByPairsInCustomer=1 を使用します。
移行プロジェクトが長期にわたる場合、最後の移行サイクルの実行時に、以前に移行したアイテムの内容を確認するための追加の「詳細オプション(Advanced Options)」が必要になる場合があります。詳細については、サポートにお問い合わせください。
通知
- 成功した移行の通知メールの送信先(Send successful migration email notifications to):「移行元メールアドレス(Source Email Address)」(ユーザーが現在もG Suite Gmailを使用している場合)または「移行先メールアドレス(Destination Email Address)」(ユーザーが既にMicrosoft 365を使用している場合)。
- 「通知」メールのカスタマイズ(Customize the "notification" email.):「「成功した移行」の通知メールをカスタマイズする(Customize the "successful migration" email)」のチェックボックスをオンにします。カスタマイズしたメッセージと会社名を入力します。
- 成功した移行の通知メールの送信は、必須ではありません。 通知は、最終移行サイクルの前に設定する必要があります。1回のみの「完全移行(Full Migration)」サイクルを実行する場合は、直ちに設定してください。「前段階移行(Pre-Stage Migration)」戦略に沿って移行を実行する場合は、最後の「完全(差分)移行(Full (Delta) Migration)」サイクルの前に設定してください。
「資格情報の検証(Verify Credentials)」を実行する
- MigrationWizアカウントにサインインします。
- 検証するアイテムを含むプロジェクトを開きます。
- 検証するアイテムを選択します。
- ダッシュボードの「開始(Start)」ボタンをクリックします。
- ドロップダウンリストから「資格情報の検証(Verify Credentials)」を選択します。
検証が完了すると、検証結果が「ステータス(Status)」セクションに表示されます。
ユーザーに通知する
移行が行われることをユーザーに通知します。すべてのユーザーにメールを送信し、移行の日時を伝えます。
移行を実行する
前段階移行(Pre-Stage Migration)サイクル
- 移行するユーザーを選択します。
- 上部の「開始(Start )」ボタンをクリックします。
- 「前段階移行(Pre-Stage Migration)」を選択します。
- 「移行のスケジューリング」セクションのドロップダウンリストから、「90日前(90 Days Ago)」を選択します。
- 「移行を開始(Start Migration)」をクリックします。
「完全(差分)移行(Full (Delta) Migration)」サイクル
- ユーザーを選択します。
- 上部の「開始(Start )」ボタンをクリックします。
- 「完全移行(Full Migration)」を選択します。
- 「移行を開始」をクリックします。
エラーの再試行(Retry Errors)を実行する
ユーザーリストを確認し、「移行に失敗しました(Failed)」という赤いエラー表示をクリックします。表示された情報に従って対応してください。
問題が解決しない場合は、サポートにお問い合わせください。
統計情報のリクエスト
- MigrationWizダッシュボードの 「円グラフアイコン」 をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報をメールで受信することができます。