本記事では、GoogleドライブからMicrosoft SharePoint Onlineへの移行の手順について説明します。
初めての移行
本ガイドでは、移行の実行に必要な手順について説明します。移行の準備には、多くの手順を実行する必要があります。初めて移行を実行する際は、移行計画と戦略を参照してください。移行の計画と設定、および一般的な移行のベストプラクティスについて説明しています。
GoogleドライブからOneDrive for Businessへの移行については、GoogleドライブからOneDrive for Businessへの移行ガイドを参照してください。これは、Googleドライブの移行で最も一般的な移行シナリオです。
MigrationWiz
MigrationWizは移行ツールであり、同期ツールではありません。移行完了後に移行元のアイテムに変更が加えられた場合、その変更は移行先には反映されません。同様に、移行先で加えられた変更も、移行元には反映されません。MigrationWizには、(同期エージェントのような)「ライブ」での変更のモニタリング機能はなく、ユーザーの操作なしに競合解決などを処理することはできません。
前提条件
本移行には、適切な数の「共有ドキュメントライセンス(Shared Document License)」が必要です。 共有ドキュメントライセンスは、SharePointやGoogle共有ドライブを含む、すべてのドキュメント移行プロジェクトに適用されます。このライセンスタイプでは、1ライセンスあたり最大50GBのデータを移行します。
移行できるアイテム
- ドキュメント
- フォルダー
ライセンス
GoogleドライブからSharepoint Onlineへの移行でサポートされているライセンスタイプは、「共有ドキュメントライセンス(Shared Document License)」です。このライセンスでは、DeploymentProなどのBitTitanソフトウェアの使用はサポートされていません。
以下の手順に従って、ライセンスを購入します。
- BitTitanアカウントにサインインします。
- 上部のナビゲーションバーで、「購入(Purchase)」をクリックします。
- 必要なライセンスタイプの「選択(Select)」ボタンをクリックします。
- 購入するライセンスの数を入力します。「今すぐ購入(Buy Now)」をクリックします。
- 必要に応じて、「請求先住所(Billing Address)」を入力します。
- 「次へ(Next)」をクリックします。
- 「注文内容(Order Summary)」を確認し、「支払い方法(Payment Method)」を入力します。
- 「購入する(Place Your Order)」をクリックします。
支払いが受領されると、ライセンスが発行されます。
- クレジットカードで購入する場合、決済後すぐにライセンスが使用可能になります。
- 電信送金(100ライセンス以上)で購入する場合は、支払いが受領、承認された後に、ライセンスが使用可能になります。
- 注文書は、処理コストが発生するため受け付けていません。
どちらの場合も、支払いが承認されたことがメールで通知された時点で、ライセンスがログインアカウントで使用可能になります。
クーポンの引き換えやその他のライセンスタイプなど、ライセンスの詳細については、MigrationWizのライセンスおよびライセンス付与を参照してください。
制限
本移行シナリオでは、ユーザーのGoogleドライブアカウントから、コンテンツのみをSharePointドキュメントライブラリに移行します。移行元のGoogleドライブの共有ドキュメントの権限は、移行されません。移行サイクルを実行する前に、必ず「ドキュメントの権限(Document Permissions)」の選択を解除してください。
「共有アイテム(Shared with me)」内のアイテムとフォルダーは、移行されません。「マイドライブ(My Drive)」内のアイテムのみが移行されます。「共有アイテム(Shared with me)」内のアイテムを移行するには、「マイドライブ(My Drive)」に追加する必要があります。
これは、1対多の移行サイクルです。1人のユーザーに属するデータを共有ドキュメントライブラリに移行します。個人のデータに複数の人がアクセスできるようになるため、本移行シナリオは特殊なケースです。
MigrationWizでは、移行可能な最大ファイルサイズは、移行タイプと環境によって異なります。ただし、60GBを超えるファイルを移行することはできません。
移行できるアイテム
- フォルダー
- 共有しているフォルダー
- Google Workspaceのネイティブファイル
- コードファイル
- ドキュメント
- 画像
- 実行可能ファイル
- 動画
- 音声ファイル
- テンプレート(テンプレートが適用されたファイルは、移行されます。)
- 作成日(作成日は、「移行した日」の日付に変更されます。)
- スクリプト/マクロ(ドキュメントに移行する場合、スクリプトはマクロに変換されません。)
- コメント
- 「共有アイテム(Shared with me)」内のアイテム/フォルダー。これらのアイテム/フォルダーを移行するには、ユーザーの「マイドライブ(My Drive)」に追加し、FullCopyモードを使用して移行する必要があります。
- ショートカット(GoogleドライブからGoogleドライブへの移行シナリオでのみ移行されます。)
- Google共有ドライブ(チームドライブとも呼ばれます。)
- 移行先がSharePointの場合にのみ移行されます。
- 個人向けの無料のGoogleドライブは、サポートされていません。
- ドキュメントの権限
- ファイル/フォルダーのショートカット
- バージョン
- Googleフォト
Azure環境を準備する
Microsoft提供のAzureストレージを使用する場合は、本セクションの手順を省略することができます。
- Azureストレージのコストを見積もります。この手順は任意ですが、顧客に事前にストレージのコストを提供する際に有用です。
- Azureサブスクリプションを購入します。(または、1か月間無料の試用版を使用します。試用版では、移行できるデータ量が少量となります。)
- Azureストレージアカウントを作成します。移行先のMicrosoft 365テナントと同じMicrosoftデータセンターに、Azureストレージアカウントを作成することをお勧めします。
- https://manage.windowsazure.comにログインします。
- 「ストレージ(Storage)」をクリックします。
- 画面下部にある「アクセスキーを管理(Manage Access Keys)」をクリックします。アクセスキーは、MSPComplete移行元エンドポイントを作成する際に入力する必要があります。移行先のMicrosoft 365テナントと同じMicrosoftデータセンターに、Azureストレージアカウントを作成することをお勧めします。
- ストレージアカウント名とプライマリアクセスキーを、次のように書き留めます。
- -accesskey - Blobのストレージアカウント名です。(例:“accountname”)
- -secretkey - ストレージアカウントのアクセスキーです。(例:“W1RrDfkPNkfYfdVqizMNJjn5mXchwMP5uYBY8MsMqWTA7EubG911+4fZlki0Gag==”)
- Azure BLOBコンテナーを作成します。 プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」の「バケット名(Bucket Name)」フィールドに入力するBLOBの名前を書き留めます。
移行元環境を準備する
2020年に提供が開始された「Google Drive (Own Service Account)」コネクタを使用する場合、Googleサービスアカウントの設定が必要です。このコネクタを使用すると、移行中にスロットリングが発生する可能性が大幅に低減されます。このオプションは、すべてのGoogleドライブ移行で推奨されます。以下の「Google Drive (Own Service Account)のOAuth2要件」の手順に従って、エンドポイントの環境を設定してください。
移行するすべてのアカウントを、テナント内でアクティブ状態にする必要があります。ステータスが非アクティブなユーザーを、完全に移行することはできないため、プロジェクト内で移行が失敗します。
前提条件
- Google Cloud Platformのサブスクリプション
- Google特権管理者アカウント
- Google Workspaceテナントにサービスアカウントを設定する知識
- Googleのサービスアカウントは、MigrationWizプロジェクトを作成する前に設定する必要があります。
Googleプロジェクトを作成する
-
Google Cloud Platform (GCP)コンソールに移動し、特権管理者としてログインします。次のいずれかの方法を選択します。
- Google Cloud Platformコンソールを初めて使用する場合は、利用規約に同意し、「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
- 以前にGoogle Cloud Platformコンソールを使用したことがある場合は、画面上部の最新のプロジェクト名の横にある「下へ(Down)」をクリックして、プロジェクトリストを開きます。「新しいプロジェクト(New Project)」をクリックします。
- プロジェクト名を入力し、「作成(Create)」をクリックします。
- 新しいプロジェクトを作成したら、画面上部の現在のプロジェクト名の横にある「下へ(Down)」アイコンをクリックして、リストから新しく作成したプロジェクト名を選択します。
プロジェクトを作成できない場合、テナントのプロジェクト作成機能が無効になっている可能性があります。確認するには、Google管理コンソールに移動して、「アプリ(Apps)」 「その他のGoogleサービス(Additional Google Services)」をクリックし、「Google Cloud Platform」を選択します。プロジェクトの作成をユーザーに許可するための切り替え設定が表示されます。
サービスアカウントのAPIを有効にする
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 「APIとサービス(APIs & Services)」 「ライブラリ(Library)」をクリックします。
- 下記のAPIを選択し、「有効にする(Enable)」をクリックして、有効化します。
APIごとに操作を繰り返します。- Google Drive API
- Admin SDK
Googleテナント内で各サービスが有効になっていることを確認してください。ユーザーが利用するサービスを制御する方法については、次のガイドを参照してください。 Google Workspaceユーザー向けにサービスを有効または無効にする
顧客のテナントでサービスアカウントを作成する
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 「IAMと管理(IAM & Admin)」 「サービスアカウント(Service Accounts)」をクリックします。
- 画面の上部中央にある「+ サービスアカウントを作成(+ Create Service Account)」をクリックして、名前を入力します。
- 「作成(Create)」をクリックします。
- 「ロールを選択(Select a role)」ドロップダウンメニューから「オーナー(Owner)」を選択して、新しいサービスアカウントにオーナーの役割を付与します。
- 「続行(Continue)」をクリックして、次の手順に進み、「完了(Done)」をクリックします。
- 「サービスアカウント(Service accounts)」のページに戻ります。
- 「サービスアカウント(Service accounts)」のページで、上記の手順で作成したサービスアカウントの「操作(Actions)」列の下にある縦の3点リーダーをクリックします。
- 「キーを作成(Create key)」をクリックします。
- 「キーのタイプ(Key type)」として、JSON形式が選択されていることを確認します。
- 「作成(Create)」をクリックします。
- 「閉じる(Close)」をクリックします。
キーはJSONファイルとしてダウンロードし、ファイルの名前と保存場所を書き留めます。このJSONファイルは、移行プロジェクトで移行エンドポイントを設定する際に使用します。
重要
JSONファイル内の “type”、“private_key”、“client_email” の各フィールドに、情報が記載されている必要があります。これらのフィールドは必須で、空欄になっていると、エンドポイント作成時にファイルをアップロードできません。
移行のスコープを設定する
Google Cloud Platformコンソールで:
- 「メニュー(Menu)」をクリックします。
- 「IAMと管理(IAM & Admin)」 をクリックします。
- 「サービスアカウント(Service Accounts)」をクリックします。
- ステップ3で作成したサービスアカウントを特定します。「顧客のテナントアカウント(Customer Tenant Account)」を作成します。
- サービスアカウントの「一意のID(Unique ID)」を特定し、番号をコピーします。この番号は、クライアントIDとして後の手順で使用します。
- 「一意のID(Unique ID)」フィールドを表示するには、ビューへの追加が必要になる場合があります。「列表示オプション(Column display options)」ボタンをクリックし、「一意のID(Unique ID)」のチェックボックスをオンにして、「OK」をクリックします。
- クライアントIDは、管理者アカウントのパスワードと同様に、厳重に管理してください。
上記の手順を完了後:
- google.comで、Google Workspaceの管理ページに移動します。
- 「セキュリティ(Security)」をクリックします。
- 「アクセスとデータの制御(Access and Data Control) 」をクリックします。
- 「APIの制御(API controls)」をクリックします。
- 「ドメイン全体の委任(Domain-wide delegation)」を開きます。
- 同じテナントの別のMigrationWizプロジェクトに既存のエントリがある場合、スコープを追加することができます。エントリがない場合は、「新しく追加(Add new) 」を選択します。
- 「クライアントID(Client ID)」フィールドに、上記の手順でコピーした一意のIDを貼り付けます。
- 「OAuthスコープ(カンマ区切り)(OAuth scopes (comma-delimited))」フィールドに、次のすべてのスコープを貼り付けます。
-
移行元エンドポイントの場合:
https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.group.readonly, https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.user.readonly, https://www.googleapis.com/auth/drive.readonly
- 「承認(Authorize)」をクリックします。
特定の一意のIDと、IDに関連付けられたスコープが、一覧表示されます。
メールボックスユーザー(アドレス)をCSVファイルにエクスポートする
Google管理ポータルで:
- 「ユーザー(Users)」をクリックします。
- 「 ⁝ (縦の3点リーダー)」 をクリックします。
- 「ユーザーをダウンロード(Download Users)」を選択します。
- 「すべてのユーザーをダウンロード(Download All Users)」 を選択します。
- 「OK」をクリックします。
- 「保存(Save)」をクリックします。
移行先環境を準備する
以下の手順に従って、移行先環境を準備します。
- SharePointサイトを作成し、ドキュメントライブラリが存在するサイトのURLを書き留めます。
- 移行先のSharePoint Onlineサイトにドキュメントライブラリを作成します(任意)。作成方法については、次のMicrosoftのガイドの手順に従ってください。ドキュメント ライブラリの概要(Introduction to document libraries)
- 必要なすべてのユーザー/グループ(外部ユーザーがいる場合は、それを含む)がSharePointサイトに設定され、移行先のドキュメントライブラリの使用が可能になっていることを確認します。
SharePointのアプリケーション権限
移行先環境の設定を続行するには、以下のアプリケーション権限オプションのいずれかを選択し、それぞれの手順に従って移行先の権限レベルを有効にします。
最も簡単な方法は、テナントの作成時に設定したグローバル管理者アカウントを使用することです。移行にグローバル管理者アカウントを使用しない場合は、代わりに新しい管理者アカウントを作成することができます。このユーザーアカウントには、SharePointを含むライセンスの割り当てと、プロジェクトのSharePointサイトに対するサイトコレクション管理者(Site Collection Administrator)権限の付与が必要です。
-
Microsoft 365でユーザーを作成し、SharePointを含むライセンスを割り当てます。詳細な手順については、Microsoftの記事、ユーザーを追加して同時にライセンスを割り当てる(Add users individually or in bulk to Office 365)を参照してください。
-
管理者権限を設定します。プロジェクトでエンドポイントの管理者として使用するユーザーアカウントに、以下のいずれかの権限レベルを付与します。
- グローバル管理者。グローバル管理者の権限を設定する手順については、次のMicrosoftのガイドを参照してください。Microsoft 365管理センターで管理者ロールを割り当てる(Assign admin roles)
- SharePoint管理者。サイトコレクション管理者の権限およびプロジェクトの設定については、MigrationWiz - アクセス権限の要件を参照してください 。
- 手順2で作成した管理者アカウントを、サイトコレクション管理者としてエンドポイントに追加します。
重要
SharePointサイトに対するサイトコレクション管理者権限は、グローバル管理者(Global Admin)、またはSharePoint管理者(SharePoint Admin)ロールによって自動的に付与されるわけではありません。 - MigrationWiz-SharePoint-Delegatedに移動し、プロンプトが表示されたら、アプリのアクセスに同意します。「許可(Accept)」をクリックすると、BitTitanログインページにリダイレクトされます。これは通常の動作で、ログインページは閉じることができます。
SharePointでアプリベースの認証を有効にすると、セキュリティが強化されるだけでなく、Microsoftによるスロットリングの発生を低減することができます。以前のMicrosoft 365認証では、Microsoftによるスロットリングの発生頻度が高かったため、この認証方法が実装されました。アプリベースの認証は、Microsoft 365テナントに特有のものです。
- グローバル管理者としてサインインしていることを確認します。
- MigrationWiz-SharePoint-FullControlに移動し、プロンプトが表示されたらアプリのアクセスに同意します。
- Microsoft 365管理ポータルで、「MigrationWiz」という名前の新しいセキュリティグループを作成します。
- プロジェクトで移行するデータを保有していない、新しいユーザーを作成します。このアカウントには、管理者ロールを割り当てる必要はありません。また、既存のユーザーを使用することもできます。このユーザーには、SharePointライセンスが付与されている必要があります。
- 上記の手順で作成したセキュリティグループに、新しい(または既存の)ユーザーをメンバーとして追加します。所有者として追加しても、ここでは機能しません。
- MigrationWizプロジェクトを作成します。
- 移行元および移行先エンドポイントの作成時に、上記の手順4で作成したユーザーの資格情報を、そのユーザーが属する各エンドポイントにそれぞれ入力します。
- MigrationWizプロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」で、「サポート(Support)」タブ内の「サポートオプション(Support Options)」フィールドに、「UseApplicationPermission=1」を追加します。
MigrationWizでの手順
ドキュメントプロジェクトを作成する
- MigrationWizにログインします。
- 「マイ・プロジェクトへ」ボタンをクリックします。
- 「プロジェクトを作成(Create Project)」ボタンをクリックします。
- 「ドキュメント(Document)」プロジェクトタイプを選択します。
- 「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
- 「プロジェクト名(Project Name)」を入力し、「顧客(Customer)」の一覧から顧客を選択します。
- 「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
- 既存のエンドポイントを選択するか、以下の手順に従って、新しいエンドポイントを作成します。
エンドポイント
エンドポイントは、MSPCompleteではなくMigrationWizで作成します。次の手順に従って、MigrationWizでエンドポイントを作成してください。
既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストには、エンドポイントが最大10までしか表示されないため注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、検索する必要があります。エンドポイントの検索では、大文字、小文字、数字が区別されます。たとえば、「customer」を検索する際に「Cust0mer」と入力すると、検索結果には何も表示されません。作成したエンドポイントのリストを作り、固有のスペルや大文字の使用について記録しておくことをお勧めします。
既存のエンドポイントを使用することも、新しいエンドポイントを作成することもできます。
移行元エンドポイントを作成する
- 「エンドポイント(Endpoints)」をクリックします。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
- 「Google Drive (Own Service Account)」を選択します。
-
「ファイルを選択(Select File)」をクリックします。
-
サービスアカウントの設定時に保存した、Googleのサービスアカウントキーが記載されたJSONファイルを選択します。
-
Googleの特権管理者アカウントのメールアドレスを入力します。管理者のメールアドレスのドメインは、エンドユーザーのドメインと一致している必要があります。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
移行先エンドポイントを作成する
- 「エンドポイント(Endpoints)」をクリックします。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
- 「SharePoint」を選択します。
- ドキュメントライブラリのサイトURLを入力します。
例:https://domain.sharepoint.com/sites/sitename - 必要な情報を入力します。移行先エンドポイントの「Azureストレージアカウント名(Azure Storage Account Name)」の入力には、数字と小文字のみが使用可能です。大文字を入力すると、移行は失敗します。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
ユーザーを追加する
移行するユーザーアカウントをプロジェクトに追加します。MigrationWizでは、ユーザーをシステムに一括でインポートすることができます。ユーザーを追加するにはいくつかの方法があります。
アイテムを1つずつ追加することができます。プロジェクトの設定時に管理者資格情報を入力した場合は、メールアドレスのみを入力します。管理者資格情報を入力しなかった場合は、次のユーザー情報を入力します。
- メールアドレス(Email Address)
- ログイン名(Login Name)
- パスワード(Password)
- メールボックスのステータス(Mailbox Status)
「一括追加」では、ユーザーの移行元と移行先のメールアドレスが記載されたCSVファイルを使用して、ユーザーをプロジェクトに一括で追加します。テナントから特定のグループのみを移行する場合は、この「一括追加」オプションを使用することをお勧めします。
1人以上のユーザーを一括でインポートする方法
- MigrationWizアカウントにサインインします。
- 「一括追加」を実行するプロジェクトを選択します。
- 「追加(Add)」をクリックします。
- 「一括追加」をクリックします。
- ページの指示に従って、操作を続けます。
MigrationWizの「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用すると、移行元環境からアイテムを検出し、プロジェクトにインポートすることができます。移行しないユーザーは、プロジェクトを編集して削除することができます。追加されたすべてのユーザーの移行元および移行先のメールアドレスのフィールドには、移行元メールアドレスが表示されます。
変更するには、プロジェクトページ上部の「ドメイン名の変更(Change domain addresses)」ボタンをクリックします。移行中にユーザー名が変更される場合は、「一括追加」オプションの使用をお勧めします。
この機能を使用するには、いくつかの要件があります。
- 移行元は、Exchange 2007以降、Microsoft 365、またはGoogle Workspaceである必要があります。Google Workspaceで「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用する場合は、すべてのGoogle Workspaceドメインを、エンドポイントのドメインリストに追加する必要があります。
- 移行元エンドポイントは、管理者資格情報を使用して設定する必要があります。
- 「アイテム自動検出」プロセスで、MigrationWizがGoogleドライブまたはGoogle共有ドライブにアクセスするには、移行元エンドポイントの管理者アカウントに、適切なGoogle Workspaceライセンスが割り当てられている必要があります。
- 移行元エンドポイント内で指定された管理者アカウントには、メールボックス移行プロジェクトに関連付けられたメールボックスが必要です。
- 管理者のメールボックスは、公開されているグローバルアドレス一覧(GAL)に表示されている必要があります。
- 移行プロジェクトの種類は、「メールボックスプロジェクト(Mailbox Project)」である必要があります。移行の詳細な手順については、該当する移行ガイドを参照してください。すべての移行ガイドが、ヘルプセンターのサイトに掲載されています。
- 先進認証を使用している場合、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用することができません。
-
「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」により、すべての移行元のメールボックスのリストが表示されます 。
重要
MigrationWizを使用したBitTitanの「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」では、IP LockDownは機能しません。ユーザーをプロジェクトに追加するには、CSVファイルによる一括追加、または手動で行います。
「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を実行する手順
-
ユーザーをインポートするプロジェクトを開きます。
-
プロジェクトの移行元エンドポイントが作成されていることを確認します。
-
プロジェクトで「追加(Add)」をクリックし、ドロップダウンメニューから、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を選択します。 自動検出プロセスが開始します。
-
検出が完了したら、「アイテムをインポート」ボタンをクリックして、アイテムをMigrationWizプロジェクトにインポートします。
メールボックス移行プロジェクトでは、サイトの完全なURLを使用する必要があります。
ターゲットとなるSharePointドキュメントライブラリを追加する際は、パス名やサイト名を除いたドキュメントライブラリ名のみを使用します。例:
- ドキュメントライブラリ名が「Documents」で、URLが「xxxxxx.sharepoint.com/sites/sitename/Documents」の場合
- エンドポイント構成時の「SharePoint Online Tenant URL」フィールド:xxxxxx.sharepoint.com/sites/sitename
- ラインアイテムの「移行先ライブラリ(Destination Library)」フィールド:Documents
- ドキュメントライブラリ名は「Documents」であるが、URLが「xxxxxx.sharepoint.com/sites/sitename/Shared%20Documents」の場合
- エンドポイント構成時の「SharePoint Online Tenant URL」フィールド:xxxxxx.sharepoint.com/sites/sitename
- ラインアイテムの「移行先ライブラリ(Destination Library)」フィールド:Shared Documents
- 「/」は、移行先のライブラリ名ではサポートされていません。「/」を含むライブラリを移行先に移行すると、移行は失敗します。
詳細オプション(Advanced Options)
移行を実行または完了するのに役立つ詳細オプションについては、以下を参照してください。
「サポート(Support)」タブ
各サポートオプションには「=」の文字が含まれており、「サポート(Support)」タブの「サポートオプション(Support Options)」セクションに入力します。
新しいサポートオプションを入力するための空白のフィールドを追加するには、「+」ボタンをクリックします。 フィールドを削除する場合は、ゴミ箱アイコンをクリックします。
必要な設定
- DocumentBrowsingMode=FullCopy フォルダーの所有者に関係なくアイテムを移行します。詳細については、 Googleドライブの移行に関するよくある質問を参照してください。
オプションの設定
- InitializationTimeout=8 初期化のタイムアウト値を8時間に増やします。このオプションは、大規模な移行に対して有用です。
- IgnoreConflictingFiles=1 重複を避けるには、このオプションをプロジェクトの「サポートオプション(Support Options)」フィールドに追加する必要があります。移行元のGoogleドライブのフォルダーに同じ名前のファイルが複数ある場合(Googleでは許可されていますが、Microsoftでは許可されていません)、重複分が無視されて移行されないため、注意が必要です。
- UseGoogleAPIV2=1 この設定により、移行されたアイテムの破損やアイテムの欠落の問題を回避することだできます。これはデフォルトのオプションです。
「資格情報の検証(Verify Credentials)」を実行する
- MigrationWizアカウントにサインインします。
- 検証するアイテムを含むプロジェクトを開きます。
- 検証するアイテムを選択します。
- ダッシュボードの「移行を開始」ボタンをクリックします。
- ドロップダウンリストから、「資格情報の検証(Verify Credentials)」を選択します。
検証が完了すると、検証結果が「ステータス(Status)」セクションに表示されます。
ユーザーに通知する
移行が行われることをユーザーに通知します。すべてのユーザーにメールを送信し、移行の日時を知らせます。
移行を実行する
重要
移行を開始する前に、権限の選択を解除します。本シナリオでは権限を移行することができないため、「ドキュメントの権限(Document Permissions)」のチェックボックスがオンになっていると、移行中にエラーが発生します。
「前段階移行(Pre-Stage Migration)」サイクル
- 移行するユーザーを選択します。
- 上部の「移行を開始」ボタンをクリックします。
- 「前段階移行(Pre-Stage Migration)」を選択します。
- 「移行のスケジューリング」セクションのドロップダウンリストから、「90日前(90 Days Ago)」を選択します。
- 「移行を開始」をクリックします。
「完全移行(Full Migration)」サイクル
- ユーザーを選択します。
- 上部の「移行を開始」ボタンをクリックします。
- 「完全移行(Full Migration)」を選択します。
- 「移行を開始」をクリックします。
「エラーの再試行(Retry Errors)」を実行する
ユーザーリストを確認し、「移行に失敗しました(Failed)」という赤いエラー表示をクリックします。表示された情報に従って、操作を行ってください。
問題が解決しない場合は、サポートにお問い合わせください。
統計情報をリクエストする
MigrationWizダッシュボードの 「棒グラフアイコン」 「円グラフアイコン」 をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報をメールで受信することができます。
移行後の作業
- ユーザーが誤ってGoogleドライブアカウントにログインして使用することがないように、Googleドライブユーザーアカウントを使用停止にするか、パスワードを変更します。
- 移行に使用したすべてのAzureコンテナーを削除します。これにより、移行後にAzureコンテナーのコストが発生するのを防ぐことができます。本移行用に作成したコンテナーのみを削除してください。