このドキュメントでは、Gmail API エンドポイントを介して G Suite から Exchange Online (Microsoft 365) に移行する手順を説明します。
初めての移行
本ガイドでは、実際に移行を実行するために必要な手順を説明していますが、移行の準備には多くの手順が必要です。初めて移行を実行する際は、移行計画と戦略を参照してください。移行の計画と設定、および一般的な移行のベストプラクティスについて説明しています。まだ一度も移行を行ったことがない場合は、これを読んでから、以下の手順を開始することをお勧めします。
制限
MigrationWizは移行ツールであり、同期ツールではありません。移行完了後に移行元のアイテムに変更が加えられた場合、その変更は移行先には反映されません。同様に、移行先で加えられた変更も、移行元には反映されません。MigrationWizには、(同期エージェントのような)「ライブ」での変更のモニタリング機能はなく、ユーザーの操作なしに競合解決などを処理することはできません。
Microsoft 365 エンドポイントでは、アプリケーションパスワードはサポートされていません。
MigrationWizでは、移行可能な最大ファイルサイズは、移行タイプと環境によって異なりますが、60GBを超えるファイルを移行することはできません。
一部のアイテムタイプは移行されません。下のバーをクリックすると、移行できるアイテムタイプと移行されないアイテムタイプの全リストが表示されます。より良い移行を提供するため、リストに表示されているアイテムは、今後変更される可能性があります。
移行できるアイテム
- 受信トレイ
- フォルダー/ラベル
- メール
- ミュートされたメール(通常のメール)
- 連絡先
- カレンダー(カレンダー会議内のGoogleハングアウトへのリンクを含む)
- カレンダー通知
Googleハングアウトへのリンクは、Google Meetingに追加された新しいデフォルト機能です。Microsoft 365には、対応するプロパティがありません。したがって、移行先がMicrosoft 365の場合、Googleハングアウトへのリンクは、Microsoft 365の会議説明本文の先頭に追加されます。
制限
- G Suiteを移行元とする移行では、連絡先グループ(連絡先フォルダーのサブフォルダーのように表示されます)内の連絡先は、移行先の最上位の連絡先フォルダーに移行されます。移行先では、連絡先グループごとにフォルダーが作成されますが、連絡先はフォルダーには分類されません。
- カレンダーには、複数の所有者を設定することができます。所有者とは、「変更および共有の管理権限」を持つユーザーです。デフォルトでは、この権限を持つユーザーに共有カレンダーが移行されます。
どのインスタンスでも移行されないアイテム
- カレンダーリマインダー
- 予定
- チャットメッセージの添付ファイル
- ビジネス向けGoogleグループ(フォーラムや共同トレイを含む)
移行元がG Suiteの場合に移行されないアイテム
- カレンダーの添付ファイル
- カレンダーリマインダー
- タスク
- チャットとチャット履歴
- Googleカテゴリ(Googleカテゴリフラグ:ソーシャル、プロモーション、更新、フォーラム)
- Googleドライブにリンクされたメールの添付ファイル
- 特定のカレンダーの色
注:すべての色カテゴリのメタタグは移行されますが、Microsoft 365ではGoogle G Suiteからの直接のカラーマッピングは行われません。これにより、一部の色がマッピングされないため、Microsoft 365のカレンダーエントリの色として表示されません。
制限
Gmail から「関係」フィールドを完全には移行できません。マッピングは次のとおりです。
Content.content (内容) |
contact body (連絡先本文) |
本文内の説明 |
Sensitivity (秘密度) |
Sensitivity (秘密度) |
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Priority (優先度) |
Importance (重要度) |
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Initials (イニシャル) |
Initials (イニシャル) |
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Nickname (ニックネーム) |
Nickname (ニックネーム) |
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Name.FullName (フルネーム) |
Subject (件名) |
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Name.FullName (フルネーム) |
FileAs (並べ替えに使用する名前) |
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Name.GivenName (名) |
GivenName (名) |
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Name.FamilyName (姓) |
Surname (姓) |
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Name.NameSuffix (敬称 (名前の後)) |
Generation (敬称) |
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Name.AdditionalName (ミドルネーム) |
MiddleName (ミドルネーム) |
|
Organization (主たる勤務先) |
CompanyName (会社名) |
名前、部署、役職、職務内容も格納します。 |
Organization (従たる勤務先) |
Companies (会社) |
名前、部署、役職、職務内容も格納します。 |
Emails (メール) |
EmailAddresses (メール アドレス) |
最初の3つのみ格納し、その他はオーバーフロープロパティに格納されます。 |
IMs (チャット) |
IMAddresses (チャット) |
最初の3つのみ格納し、その他はオーバーフロープロパティに格納されます。 |
Phone numbers (電話番号) |
Phone numbers (電話番号) Types: (種類)
|
すでに設定済みの番号がある場合は、オーバーフロー連絡先プロパティに追加します。 |
Postal Addresses (住所) |
Physical Addresses (住所) Types: (種類)
|
すでに設定済みの住所がある場合は、オーバーフロー連絡先プロパティに追加します。 都市、国、地域、郵便番号、都道府県も格納します。 |
Events (イベント) |
Wedding Anniversary (結婚記念日のみ) |
その他はオーバーフロープロパティに格納されます。 |
Relations (value = "assistant") (アシスタント) |
AssistantName (アシスタント) |
|
Relations (value = "child") (子ども) |
Children (子) |
|
Relations (value = "domestic-partner") (同棲相手) |
SpouseName (配偶者/パートナー) |
|
Relations (value = "manager") (上司) |
Manager (上司) |
|
Relations (value = "partner") (パートナー) |
SpouseName (配偶者/パートナー) |
|
Relations (value = "spouse") (配偶者) |
SpouseName (配偶者/パートナー) |
|
Relations (value = others) (その他) |
その他はオーバーフロープロパティに格納されます。 |
|
Mileage (マイレージ) |
Mileage (マイレージ) |
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ContactPhotoInBytes (写真) |
Attachments (添付ファイル) |
|
User defined fields (ユーザー定義フィールド) |
すべてオーバーフロープロパティに格納されます。 |
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Name.GivenNamePhonetics (名の読み方) + Name.AdditionalNamePhonetics (ミドルネームの読み方) |
拡張プロパティとして格納されます。 |
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Name.FamilyNamePhonetics (姓の読み方) |
拡張プロパティとして格納されます。 |
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contactEntry.Name.NamePrefix (敬称 (名前の前)) |
拡張プロパティとして格納されます。 |
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Birthday (誕生日) |
拡張プロパティとして格納されます。 |
|
Websites (ウェブサイト) |
拡張プロパティとして格納されます。 |
|
移行元にGoogle APIエンドポイントを使用する場合
Google APIエンドポイントを使用することで、これまで同様に上記のすべてのアイテムを移行することができます。また、次のアイテムの移行も可能になります。これらのアイテムは、IMAPエンドポイントを使用する場合は移行されません。
移行できるアイテム
- カテゴリ(カテゴリフラグ:ソーシャル、プロモーション、更新、フォーラム)
- スヌーズおよびスケジュールされたメール - 通常のメールのように、移行先のカスタムラベルに移行されます。メールのプロパティは移行されません。
- チャット履歴 - チャットのメッセージは、サポートオプション「MigrateChats=1」を使用すると、メールメッセージ(件名なし)として移行先に移行されます。
移行元の準備
移行元エンドポイントがG Suite (Gmail API)の場合、テナントにサービスアカウントを設定して、Google APIを有効にする必要があります。
前提条件:
-
Google Cloud Platform のサブスクリプション
-
Google特権管理者アカウント
-
G Suiteテナントにサービスアカウントを設定する知識
-
サービスアカウントは、MigrationWizプロジェクトを作成する前に設定する必要があります。
Googleプロジェクトを作成する
-
Google Cloud Platform (GCP)コンソールに移動し、特権管理者としてログインします。次のいずれかの方法を選択します:
-
Google Cloud Platform (GCP) コンソールを初めて使用する場合は、利用規約に同意し、「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
-
Google Cloud Platformコンソールを使用したことがある場合は、画面上部の最新のプロジェクト名の横にある「下へ(Down)」をクリックして、プロジェクトリストを開きます。「新しいプロジェクト(New Project)」をクリックします。
-
-
プロジェクト名を入力し、「作成(Create)」をクリックします。
サービスアカウントのAPIを有効にする
-
Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 > 「APIとサービス(APIs & Services)」 > 「ライブラリ(Library)」をクリックします。
-
下記 のAPIをすべて有効にするために、APIを選択して「有効にする(Enable)」をクリックします。操作はAPIごとに行います。
-
Google Calendar API
-
Gmail API
- People API
-
Contacts API
-
Admin SDK
-
Googleのテナント内で、Gmail、カレンダー、連絡先サービスが有効になっていることを確認してください。ユーザーが利用するサービスを制御するには、次のページの手順を参照してください。 Google Workspace ユーザー向けにサービスを有効または無効にする」
顧客のテナントでサービスアカウントを作成する
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)」 > 「IAMと管理(IAM & Admin)」 > 「サービスアカウント(Service accounts)」をクリックします。
- 「サービスアカウントを作成(Create Service Account)」をクリックして、名前を入力します。
- 「作成(Create)」をクリックします。
- 「役割(Role)」ドロップダウンメニューから「オーナー(Owner)」を選択して、新しいサービスアカウントにオーナーの役割を割り当てます。
- 「続行(Continue)」をクリックします。
- 「完了(Done)」をクリックします。
- サービスアカウントの右側にある「3点リーダー」をクリックし、「キーを作成(Create Key)」を選択します。
- JSON形式が選択されていることを確認し、「作成(Create)」をクリックします。
- キーは必ずJSONファイルとしてダウンロードし、ファイルの名前と場所を書き留めてください。JSONファイルは、メールボックス移行プロジェクトで移行エンドポイントを設定する際に使用します。
- JSONファイル内の “type”、“private_key”、“client_email” の各フィールドに情報が含まれている必要があります。これらのフィールドは必須で、空欄になっているとエンドポイント作成時にファイルをアップロードできません。
- 「閉じる(Close)」をクリックします。
移行のスコープを設定する
- Google Cloud Platformコンソールで、「メニュー(Menu)(
)」 > 「IAMと管理(IAM & Admin)」 > 「サービスアカウント(Service accounts)」をクリックします。
- 手順3で設定したサービスアカウントを指定します。
- サービスアカウントの「一意のID(Unique ID)」フィールドのキーの値(番号)をコピーします。この値は、後の手順でクライアント名(ID)の番号として使用します。
注:
- 「一意のID(Unique ID)」フィールドを表示するには、ビューへの追加が必要になる場合があります。「列表示オプション(Column display options)」ボタン(
)をクリックし、「一意のID(Unique ID)」のチェックボックスをオンにし、「OK」をクリックします。
- クライアントIDは、管理者アカウントのパスワードと同様に、厳重に管理してください。
- 「一意のID(Unique ID)」フィールドを表示するには、ビューへの追加が必要になる場合があります。「列表示オプション(Column display options)」ボタン(
- G Suiteの管理ページadmin.google.comに移動し、「セキュリティ(Security)」 > 「詳細設定(Advanced Settings)」 > 「APIクライアントアクセスを管理(Manage API Client Access)」をクリックします。
あるいは
アカウントにGoogleの最新のUIが表示されている場合は、G Suiteの管理ページ admin.google.com に移動し、 「セキュリティ(Security)」 > 「APIコントロール(API Controls)」をクリックし、 > 「ドメイン全体の委任(Domain-wide delegation)」までスクロールして「ドメイン全体の委任を管理(Manage domain-wide delegation)」をクリックします。「ドメイン全体の委任を管理(Manage domain-wide delegation)」のページで、「新しく追加(Add new)」をクリックします。 - 「ドメイン全体の委任を管理(Manage domain-wide delegation)」をクリックします。
- 「新しく追加(Add new)」 をクリックします。
- 「クライアントID(Client ID)」フィールドに、上記でコピーした「一意のID(Unique ID)」を貼り付けます。
- G Suiteが移行元か移行先かに応じて、次のスコープグループのいずれかを「OAuthスコープ(OAuth Scopes)(カンマ区切り)」フィールドに入力します。
移行元がG Suiteの場合(読み取り専用スコープ):https://mail.google.com/, https://www.google.com/m8/feeds, https://www.googleapis.com/auth/contacts.readonly, https://www.googleapis.com/auth/calendar.readonly, https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.group.readonly, https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.user.readonly, https://www.googleapis.com/auth/drive, https://sites.google.com/feeds/, https://www.googleapis.com/auth/gmail.settings.sharing, https://www.googleapis.com/auth/gmail.settings.basic,https://www.googleapis.com/auth/contacts.other.readonly
9.「承認(Authorize)」をクリックします。
下記のような、特定の「一意のID(Unique ID)」とスコープの一覧が表示されます。


移行先の準備
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移行先のOffice 365テナントでユーザーアカウントを設定し、ライセンスを割り当てます。設定および割り当てにはいくつかの方法があります。以下のいずれかの方法で実施してください。
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手動で1つずつ追加する。詳細については、Microsoftの ユーザーを追加して同時にライセンスを割り当てる」を参照してください。
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CSVファイルを使用して一括インポートする。詳細については、Microsoftの 複数のユーザーを同時にユーザーに追加する - Microsoft 365 ヘルプ」を参照してください。
-
PowerShellスクリプトを使用する。詳細については、TechNetの PowerShell Microsoft 365ユーザー アカウントを作成する」を参照してください。
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-
移行に使用する管理者アカウントをOffice 365で作成するか、テナントのグローバル管理者アカウントを使用します。サービスアカウントには最低限、メールボックスへのフルアクセス権と偽装権限が必要です。Exchange Onlineでは、委任ではなく偽装を使用することをお勧めします。手動で偽装を設定する手順については、偽装と委任」を参照してください。
-
管理者がユーザーのメールボックスにアクセスできるかをテストします。
domainname.comではなく、tenantname.onmicrosoft.com アドレスにアクセスできるかをテストしてください。tenantname.onmicrosoft.comアカウントがOffice365の各メールボックスに紐づいているかを確認してください。デフォルトでは紐づいていますが、紐づいていない場合は、各アカウントにエイリアスとして追加する必要があります。Office 365管理ポータルまたはPowerShellスクリプトを介して追加することができます。詳細については、EWSを使用してメールボックスのアクセシビリティを確認する」を参照してください。
MigrationWizでの手順
メールボックス移行プロジェクトを作成する
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MigrationWizダッシュボードで、「マイ・プロジェクトへ(Go To My Projects)」をクリックします。
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「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
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メールボックスの移行タイプを選択します。
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「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
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プロジェクト名を入力し、一覧から「顧客(Customer)」を選択します。
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顧客が作成されていない場合は、作成します。
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顧客を作成するには、「 新規(New) 」 をクリックし、「プライマリメールドメイン(Primary Email Domain)」 や「会社名(Company Name)」 などの必要事項を入力して、「保存(Save)」 をクリックします。
-
-
「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
-
移行元の設定で、「エンドポイント(Endpoint)」ドロップダウンメニューから「G Suite (Gmail API)」を選択します。
-
エンドポイントが作成されていない場合は、「 新規(New) 」をクリックします。
-
「エンドポイント名(Endpoint Name)」フィールドに名前を入力します。
-
「エンドポイントタイプ(Endpoint Type)」ドロップダウンメニューから「G Suite (Gmail API)」 を選択します。
-
JSONファイルをアップロードして、サービスアカウントを設定します。
-
GSuiteアカウントの有効なスーパー管理者のメールアドレスを指定します。GSuiteアカウントはエンドユーザーのドメインと同じものを使用します。
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-
-
移行先のドロップダウンメニューから、Office365の移行先エンドポイントを選択します。
-
エンドポイントが作成されていない場合は、「新規(New) 」クリックします。
-
「エンドポイント名(Endpoint Name)」フィールドに名前を入力します。
-
「エンドポイント(Endpoint)」ドロップダウンメニューから「Office 365」を選択します。
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必要に応じて、「資格情報を提供する(Provide Credentials)」または「資格情報を提供しない(Do Not Provide Credentials)」を選択します。
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「資格情報を提供する(Provide Credentials)」を選択すると、フォームが展開し、ユーザー名とパスワードのフィールドが表示されます。資格情報は、MigrationWizが選択したサービスにアクセスするために使用されます。多くの場合、管理者アカウントの資格情報をサービスに提供することで、MigrationWizはクラウドサービスにフルアクセスできます。
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「資格情報を提供しない(Do Not Provide Credentials)」を選択すると、MigrationWizは、移行を開始する前にエンドユーザーに資格情報の提供を要求します。エンドユーザーに資格情報の提供を委ねることになるため、移行に時間がかかる可能性があります。
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「保存(Save)」、「概要へ移動(Go to Summary)」、「プロジェクトの保存(Save Project)」を順にクリックします。
アカウント(アイテム)の追加
移行するアカウント(「アイテム」とも呼称します)をプロジェクに追加するには、次のオプションを使用します。
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クイック追加(Quick Add) このオプションを使用すると、ユーザーを1人ずつ追加することができます。移行元と移行先のメールアドレスを入力してください。
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一括追加(Bulk Add) このオプションを使用すると、スプレッドシートからコピーして貼り付けたり、CSVファイルをインポートすることにより、複数のアイテムを一度に追加することができます。移行元と移行先のドメイン名が異なっている場合があります。プロジェクトには正しい情報の入力が必要です。ドメイン名が異なる場合は、CSVファイルで修正後、一括追加オプションを使用して、ユーザーをダッシュボードにインポートすることをお勧めします。
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MSPCompleteから追加(Add from MSPComplete):このオプションを使用すると、MSPCompleteまたは別のワークロードで顧客に追加済みの可能性があるユーザーを追加できます。
UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスの購入と適用
MigrationWizで移行プロジェクトを実行するには、ライセンスが必要です。ライセンスの価格を確認、または購入するには、MSPCompleteまたはMigrationWizダッシュボードの上部にある「購入(Purchase)」ボタンをクリックします。
支払い: クレジットカードでのお支払いの他、条件を満たせば、電信送金も可能です。
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クレジットカードで購入する場合、支払い手続きは即座に行われます。支払いが完了すると、ライセンスがログインアカウントに付与されます。
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100以上のライセンスを購入する場合は、電信送金を利用することができます。100以上のライセンスを購入すると、決済時に電信送金を利用するオプションが表示されます。電信送金で購入する場合、購買部および銀行で必要となる、電信送金の詳細情報が記された請求書が生成されます。システムによる支払いの確認が終わると、ログインアカウントにライセンスが付与されます。
メールボックス移行プロジェクトでは、UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスを使用することをお勧めします。
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このライセンスを使用することにより、ユーザーのメールボックス、ドキュメント、およびアーカイブデータを移行できます。
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UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスの詳細:
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UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスでは、1ライセンスあたりの移行可能データ量に制限はありません。
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UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスは、移行を実行する顧客のユーザーに適用され、1年間有効です。
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移行を実行するユーザーにライセンスを適用する方法の詳細については、 MigrationWizライセンス」を参照してください。
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プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」の設定
Gmailラベルを移行する
移行先へGmailラベルを移行するには、2つの詳細オプションを使用できます。
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ラベルをフォルダーに変換する: このオプションを使用すると、移行元のユーザーラベルが移行先のフォルダーに変換され、メールは移行先の対応する各フォルダーに複製されます。
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ラベルをExchangeカテゴリに変換する: このオプションを使用すると、移行元のすべてのメールのコピーがカスタムの移行先フォルダー「All Mail」に移行されます。 移行元のすべてのラベルはExchangeカテゴリに変換され、移行先の各アイテムにマークされます。
提案された連絡先(Suggested Contacts)(その他の連絡先)を移行する
「MigrationWiz-メールの移行-よくある質問」では、2つの推奨オプションについて説明しています。
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「提案された連絡先(Suggested Contacts)」(その他の連絡先)の移行:Googleコンタクトの「その他の連絡先」ラベルで表示される連絡先は、移行先の「提案された連絡先(Suggested Contacts)」フォルダーに移行されます。これらはメインの「連絡先(My Contacts)」には表示されません。
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「提案された連絡先(Suggested Contacts)」(その他の連絡先)をスキップする:「その他の連絡先」ラベルで表示される連絡先は移行されません。
チャットを移行する
デフォルトでは、MigrationWizでチャットは移行されません。GmailからOffice365にチャットを移行するには、「詳細オプション(Advanced options)」に「サポートオプション(Support options)」を追加する必要があります。
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「プロジェクトの編集(Edit Project)」、「詳細オプション(Advanced Options)」を順に選択します。
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「サポート(Support) / サポートオプション(Support Options)」で、次のテキストを追加します:MigrateChats=1
非表示の招待状を移行する
デフォルトでは、プライマリカレンダーの非表示の招待状は移行されません。移行元のプライマリカレンダーの非表示の招待状を移行する必要がある場合は、「詳細オプション(Advanced Options)」を追加してください。
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「プロジェクトの編集(Edit Project)」、「詳細オプション(Advanced Options)」を順に選択します。
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「サポート(Support) / サポートオプション(Support Options)」で、次のテキストを追加します:MigrateHiddenInvitations=1
この詳細オプションは現在、G Suite (API) から Exchange Online (Microsoft 365) へのメールボックス移行プロジェクトでのみ使用できます。
SuppressMeetingInvitationException=1
カレンダーの招待状を移行する際、メール本文の MIME コンテンツがEWS での混乱の原因となるため、移行が遅くなる可能性があります。このサポートオプションにより、例外を発生させることなくカレンダーの招待状が移行されます。
EWS でこの例外が発生しても、すべてのカレンダーの招待状が移行先に正しく作成されます。
移行を実行する
次のセクションでは、移行の実行方法について説明します。各見出しは1つの手順を示しており、本文で具体的な手順を説明しています。以下の手順を順番通りに実行してください。依存関係やベストプラクティスに関する重要な情報については、「注」を参照してください。
資格情報の検証(Verify Credentials)を実行する
-
検証するアイテムを含むプロジェクトを開きます。
-
検証するアイテムを選択します。
-
ダッシュボードの「開始(Start)」ボタンをクリックします。
-
ドロップダウンリストから「資格情報の検証(Verify Credentials)」を選択します。
-
検証が完了したら「ステータス(Status)」セクションを選択し、検証の結果を表示します。
評価(Assessment)
-
この手順は任意ですが、Gmailのメールアイテムのフォルダーとアイテムの総数を取得できます。
-
評価するアイテムを含むプロジェクトを開きます。
-
評価するアイテムを選択します。
-
ダッシュボードの「開始(Start)」ボタンをクリックします。
-
ドロップダウンリストから、「評価(Assessment)」を選択します。
-
MigrationWizダッシュボードの「棒グラフアイコン」をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報を含むメールを受信することができます。
-
ラインアイテムフォルダー数とメール数を確認します。
-
メールボックスのサイズ(バイト)には、選択したアイテムタイプ(メール、連絡先、カレンダーなど)の合計サイズの評価が表示されます。
-
フォルダー数には、メール、連絡先、カレンダーの合計数が表示されます
- これはフォルダーの合計数であり、フォルダー内のアイテム数ではありません。
-
- 詳細については、MigrationWiz 評価ツールの記事を参照してください。
ユーザーに通知する
移行開始を知らせる最終通知メールを送信します。通知メールには、移行の開始時期、移行にかかる時間(期間)、移行中の取り扱い、移行後に必要な手順やその他の通知事項を記載します。
前段階移行(Pre-Stage Migration)サイクル
-
ユーザーを選択します。
-
上部の「開始(Start)」ボタンをクリックし、「前段階移行(Pre-Stage Migration)」を選択します。
-
「移行のスケジューリング(Migration Scheduling)」セクションのドロップダウンリストから、「90日前(90 Days Ago)」を選択します。
-
「移行を開始(Start Migration)」をクリックします。
MXレコードカットオーバー
前段階移行(Pre-Stage Migration)が正常に完了したことを確認したら、DNSプロバイダーのポータルで、移行先のO365テナントのDNS設定を反映するように、プライマリMXレコードを変更します。
完全(差分)移行サイクル
-
ユーザーを選択します。
-
上部の「開始(Start)」ボタンをクリックします。
-
「完全移行(Full Migration)」を選択します。
-
移行するアイテムに応じて、(連絡先(Contact)、カレンダー(Calendar)、メール(Mails)の)チェックボックスを選択/選択解除します。
-
「移行を開始(Start Migration)」をクリックします。
ほとんどのデータは前段階移行(Pre-Stage Migration)で移行されているため、移行はすぐに完了します。
エラーの再試行(Retry Errors)を実行する
ログに記録される各エラーは、移行されなかったアイテムを表します。MigrationWizには、移行に失敗したアイテムを再移行する「エラーの再試行(Retry Errors)」モードが実装されています。「エラーの再試行(Retry Errors)」モードは、無料で使用することができます。メールボックス移行で「エラーの再試行(Retry Errors)」モード使用するには、次の条件をすべて満たす必要があります:
-
直前回の移行が正常に完了した。
-
メールボックスに1つ以上のエラーが含まれている。
メールボックスが上記の条件を満たさない場合は、「エラーの再試行(Retry Errors)」モードで移行を実行しようとすると、警告が表示され、移行を実行することはできません。
1 つ以上のメールボックスを再試行モードで移行するには、次の手順を実行します。
-
移行エラーがあるメールボックスを選択します。
-
「開始(Start)」ボタンをクリックします。
-
メニューから「エラーの再試行(Retry Errors)」を選択します。
-
「エラーを再試行する」ボタンをクリックします。
エラーは、修復されるとエラーログから消去されます。移行元アイテムが(フィルターなどにより)再処理されなかった場合や、削除または移動された場合、あるいはアイテムが再び移行に失敗した場合は、エラーが消去されない可能性があります。
移行後の操作
MigrationWizダッシュボードの「棒グラフアイコン」をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報を含むメールを受信することができます。