Exchange Online (Microsoft 365)からExchange Online (Microsoft 365)へのメールボックス移行ガイド

本ガイドでは、Microsoft 365インスタンスから別のMicrosoft 365インスタンスにメールデータを移行する手順について説明します。 

本ガイドには、移行に併用設定を使用する場合の手順は含まれていません。併用設定を使用する場合の移行戦略ガイドについては、Office 365からOffice 365への移行ガイド:併用設定を使用して、異なるドメインへ移行する場合を参照してください。

Microsoft 365エンドポイントで使用する管理者アカウントでは、アプリパスワードの使用および多要素認証/二要素認証は、サポートされていません。

初めての移行

初めて移行を実行する際は、移行計画と戦略を参照してください。移行の計画と設定、および一般的な移行のベストプラクティスについて説明しています。移行を開始する前に、内容を確認することをお勧めします。

制限

MigrationWizは、同期ツールではありません。移行の実行中に、移行元で移行済みアイテムに変更が加えられた場合、その変更は移行先には反映されません。

MigrationWizは、ワークグループ全体で移行プロジェクトを共有する機能をサポートしています。プロジェクト共有機能をオンにすると、すべてのアクティブなエージェントに、全移行プロジェクトが表示されます。

本移行では、ユーザーへの影響を最小限に抑えるために、下記の「MigrationWizでの手順」セクションで説明されているように、移行サイクルを複数回実行して、移行を完了させることをお勧めします。

MigrationWizでは、移行可能な最大ファイルサイズは、移行タイプと環境によって異なります。ただし、60GBを超えるファイルを移行することはできません。

本移行タイプでは、Exchange Onlineテナントのメールボックスに対して、Exchange Webサービス(EWS)が有効になっている必要があります。

移行できるアイテム
  • 受信トレイ
  • フォルダー
  • メール
  • 連絡先
  • 予定表
  • タスク
  • ジャーナル
  • メモ
  • 投稿(移行先がExchangeまたはMicrosoft 365の場合)
  • 予定表の承認ステータスのメール
  • サーバー側のメールボックスルール
  • 自動応答(不在通知メール) 重要: 自動応答は、最後の移行サイクルでのみ移行することをお勧めします。 
  • 個人用フォルダーの権限

リソースメールボックス

リソースメールボックスは、通常のユーザーメールボックスと同じ方法で処理されます。Webクライアント(Outlook Web Accessなど)を使用してリソースメールボックスにログインできる場合は、データを移行することができます。Webクライアント(OWAなど)を使用してリソースメールボックスにログインすることができない場合は、データを移行することはできません。

ユーザーによっては、リソースメールボックスを共有予定表としてのみ所有している場合があります。このような場合、ユーザーのメールボックスが移行されると、リソースメールボックスの予定表は、ユーザーの予定表の1つとして移行されます。移行が完了したら、予定表に共有/権限を設定して、他のユーザーによるアクセスを許可することができます。​​

移行されないアイテム
  • 安全な送信者リスト/ブロックされた送信者リスト

機能と制限の詳細については、MigrationWiz:移行できるアイテムと移行されないアイテム参照してください

移行元環境を準備する

先進認証の要件

移行元と移行先がExchange Onlineの場合、メールボックス、アーカイブメールボックス、およびパブリックフォルダープロジェクトではExchange Web Services (EWS)が使用されるので、移行元と移行先の両テナントでMicrosoft 365(全製品)の移行における認証方法に記載されている手順を実行する必要があります。この設定手順は、グローバル管理者アカウントを使用して実行します。

移行元環境を準備する前に、上記のドキュメントを確認してください。

管理者アカウントを作成する

移行に使用する管理者アカウントをMicrosoft 365で作成するか、テナントのグローバル管理者アカウントを使用します。管理者アカウントには、ユーザーのメールボックスへのフルアクセス権、または偽装権限が付与されている必要があります。Microsoftによるスロットリングの発生の可能性を軽減するために、偽装を使用することをお勧めします。 

手動で偽装を設定する

  • 移行先で管理者資格情報を使用します。
  • MigrationWizアカウントにサインインします
  • 「プロジェクトの編集」をクリックし、詳細オプション(Advanced Options)」をクリックします。
  • 移行元がMicrosoft 365の場合は、「移行元/移行先(Source/Destination)」タブ内の「移行元(SOURCE)」セクションで、「偽装を使用して認証する(Use Impersonation to Authenticate)」のチェックボックスをオンにします。
  • 移行先がMicrosoft 365の場合は、「移行元/移行先(Source/Destination)」タブ内の「移行先(DESTINATION)」セクションで、「偽装を使用して認証する(Use Impersonation to Authenticate)」のチェックボックスをオンにします。
  • 保存(Save)」をクリックします。

重要

プロジェクトで偽装を有効にして移行を実行すると、MigrationWizは、テナントでリモートPowerShellコマンドを実行して、プロジェクトで使用している管理者アカウントにアプリケーション偽装(Application Impersonation)ロールの付与を試みます。これを成功させるには、プロジェクトの管理者アカウントが、必要な権限を持つグローバル管理者である必要があります。

このプロセスにMicrosoft 365が随時応答するとは限らないため、移行中のユーザーを偽装する権限がないというエラーが発生して、プロジェクトで移行が失敗する場合があります。

エラーが発生したり、プロジェクトの管理者アカウントがグローバル管理者ではない場合は、以下の「アプリケーションの偽装(Application Impersonation)を手動で許可する」で説明されている手順に従って、テナントで手動で偽装ロールを付与します(MigrationWizに代わって、事前に手動で付与することを選択できます)。

アプリケーションの偽装(Application Impersonation)を手動で許可する

重要

次のリモートPowerShellコマンドは、完了するまでに数分かかる場合があります。

  1. 手順を実行する際は、グローバル管理者アカウントを使用していることを確認してください。
  2. Windowsの「スタート」ボタンをクリックします。
  3. Windows PowerShell」を検索します(PowerShellは、すでにインストールされています)。
  4. 管理者コンテキストで、PowerShellを起動します(右クリック -「管理者として実行する」)。
  5. 次のPowerShellコマンドを、1つずつ実行します。
    Set-ExecutionPolicy Unrestricted$LiveCred = Get-Credential

    Install-Module -Name ExchangeOnlineManagement
    Import-Module -Name ExchangeOnlineManagement
    Connect-ExchangeOnline -ConnectionUri https://ps.outlook.com/powershell/ -Credential $LiveCred

    Enable-OrganizationCustomization

    Enableコマンドの実行には時間がかかり、エラーが発生する場合があります。その場合は、数分待ってから、再度実行してください。
    New-ManagementRoleAssignment -Role "ApplicationImpersonation" -User admin@domain.com
  • 上記のPowerShellコマンドの「admin@domain.com」の部分を、移行に使用する管理者アカウントに置き換えてください。
  • 「この操作は、現在のサービスオファーでは使用できません。(This operation is not available in the current service offer.)」などのエラーは、無視してください。
  • 「管理ロール 'ApplicationImpersonation' [...] の割り当ては、ユーザーが移行されるまで有効化されません。(The assignment of the management role 'ApplicationImpersonation' [...] won't take effect until the user is migrated.)」などのエラーは、無視してください。
  • PowershellでGCC Highに接続する場合は以下を使用します。 Connect-ExchangeOnline -ConnectionUri https://ps.outlook.com/powershell/ -Credential $LiveCred -ExchangeEnvironmentName O365USGovGCCHigh

ユーザーリストをCSVファイルにエクスポートする

このCSVファイルは、ユーザーをMigrationWizプロジェクトに一括追加する際に使用します。MigrationWizプロジェクトのダッシュボードで、「新しいアイテムを追加(Add New Items)」 「一括追加」をクリックし、「移行元メールアドレス」および「移行先メールアドレス(Destination Email)」の列に、CSVファイルからコピーしたユーザーリストを貼り付けます。

ユーザーリストをエクスポートする方法

  1. Microsoft 365管理ポータルにアクセスします。
  2. ユーザー(Users)」をクリックします。
  3. アクティブなユーザー(Active Users)」をクリックします。
  4. エクスポート(Export)」をクリックします。
  5. 続行(Continue)」をクリックします。

このCSVファイルは、ユーザーを移行プロジェクトに一括追加する際にアップロードして使用するため、アクセス可能な場所に保存しておいてください。

移行先環境を準備する

先進認証の要件

移行元と移行先がExchange Onlineの場合、メールボックス、アーカイブメールボックス、およびパブリックフォルダープロジェクトではExchange Web Services (EWS)が使用されるので、移行元と移行先の両テナントで、Microsoft 365(全製品)の移行における認証方法の記事の「メールボックスおよびExchange Online移行のためのクライアントIDとテナントID設定の取得セクションに記載されている手順を実行する必要があります。この設定手順は、グローバル管理者アカウントを使用して実行します。

移行先環境を準備する前に、上記のドキュメントを確認してください。

ユーザーアカウントを設定する

移行先のMicrosoft 365テナントでユーザーアカウントを設定し、ライセンスを割り当てます。これにはいくつかの方法があります。(以下のリンクをクリックすると、外部サイトの記事が開きます。)

管理者アカウントを作成する

移行に使用する管理者アカウントをMicrosoft 365で作成するか、テナントのグローバル管理者アカウントを使用します。管理者アカウントには、ユーザーのメールボックスへのフルアクセス権、または偽装権限が付与されている必要があります。Microsoftによるスロットリングの発生の可能性を軽減するために、偽装を使用することをお勧めします。偽装を手動で設定するには、本ガイドの「移行元環境を準備する」セクションの「アプリケーションの偽装(Application Impersonation)を手動で許可する」の手順を参照して、移行先テナントに偽装を設定します。

管理者アクセスをテストする

管理者がユーザーのメールボックスにアクセスできるかどうかをテストします。独自ドメイン「domainname.com」アドレスではなく、「tenantname.onmicrosoft.com」アドレスへのアクセスをテストします。「tenantname.onmicrosoft.com」アカウントが、Microsoft 365の各メールボックスに紐づいていることを確認してください。デフォルトでは紐づいていますが、紐づいていない場合は、各メールボックスに「tenantname.onmicrosoft.com」アドレスをエイリアスとして追加する必要があります。Microsoft 365管理ポータルまたはPowerShellスクリプトを介して、追加することができます。 

MigrationWizでの手順

メールボックス移行プロジェクトを作成する

  1. マイ・プロジェクトへ」ボタンをクリックします。
  2. プロジェクトを作成(Create Project)」 ボタンをクリックします。
  3. 「メールボックスプロジェクトを作成する(Create a Mailbox Project)」を選択します。

    重要

    メールボックスの移行では、管理者資格情報を使用して、メールボックスにアクセスします。ほとんどの移行シナリオで、移行元メールボックスへのフルアクセス権を持つ管理者アカウントが必要です。

  4. 次のステップ」をクリックします。
  5. 「プロジェクト名(Project Name)」を入力し、「顧客(Customer)」の一覧から顧客を選択します。
  6. 次のステップ」をクリックします。
  7. 既存のエンドポイントを選択するか、以下の手順に従って、新しいエンドポイントを作成します。
  8. 保存して概要へ移動」をクリックします。

メールボックス移行の設定:プロジェクトの各設定は、そのプロジェクトに関連付けられているすべてのメールボックスに適用されます。チェックボックスによる設定の場合、選択した設定のみがプロジェクトに適用されます。プロジェクトから継承されている選択済みの設定は、チェックボックスを選択しなくても、無効になることはありません。

エンドポイント

エンドポイントは、MSPCompleteではなく、MigrationWizで作成します。次の手順に従って、MigrationWizでエンドポイントを作成してください。

既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストには、エンドポイントが最大10までしか表示されないため、注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、検索する必要があります。エンドポイントの検索では、大文字、小文字、数字が区別されます。たとえば、「customer」の検索で「Cust0mer」と入力すると、検索結果には何も表示されません。作成したエンドポイントは、使用した固有のスペルや大文字が分かるように、リストにしておくことをお勧めします。

移行元エンドポイントを作成する

  1. 移行元の設定をクリックします。
  2. 新規をクリックします。
  3. 「エンドポイント名(Endpoint Name)」を入力します。エンドポイント名は、プロジェクト内で一意の名前となるように設定することをお勧めします。
  4. エンドポイントタイプ(Endpoint Type)」ドロップダウンメニューから、「Microsoft 365」を選択します。エンドポイントがGoDaddyの場合も、同様に「Microsoft 365」を選択します。
  5. 「管理者ユーザー名(Administrator Username)」と「管理者パスワード(Administrator Password)」を入力します。この管理者は、グローバル管理者、または「移行元環境を準備する」セクションで作成した管理者である必要があります。
  6. 追加(Add)」をクリックします。
  7. 「アプリケーション(クライアント)ID」フィールドと「ディレクトリ(テナント)ID」フィールドに、IDの値を入力します。

    Source Settings.png

  8. 次のステップ」をクリックします。

移行先エンドポイントを作成する

  1. 移行先の設定(DESTINATION SETTINGS)をクリックします。
  2. 新規をクリックします。
  3. 「エンドポイントタイプ(Endpoint Type)」ドロップダウンメニューから、「Microsoft 365」を選択します。
  4. 「管理者ユーザー名(Administrator Username)」と「管理者パスワード(Administrator Password)」を入力します。
  5. 追加(Add)をクリックします
  6. 「アプリケーション(クライアント)ID」フィールドと「ディレクトリ(テナント)ID」フィールドに、IDの値を入力します。
    Destintation Settings.png
  7. 次のステップをクリックします。

移行元および移行先エンドポイントのいずれか、または両方に資格情報が提供され、顧客が「保存して概要へ移動」をクリックすると、MigrationWizはエンドポイントの検証を実行します。

この検証では、プロジェクトに入力された管理者資格情報と先進認証の設定のみが検証されます。問題がある場合は、エンドポイント設定画面にリダイレクトされ、エラーメッセージまたはポップアップが表示されます。クリックすると、エラーに関する詳細情報を表示することができます。

エンドポイント設定時の一般的なエラー

詳細については、Exchange OnlineでのEWSの先進認証におけるMigrationWizの最も一般的なエラー(Most Common Errors Encountered in MigrationWiz while using Modern Authentication for EWS in Exchange Online)の記事の「AADSTS700016」、「AADSTS90002」、および「ADDSTS50126」の説明を参照してください。

ユーザーを追加する

重要

ドメイン名を新しい移行先テナントに移行する場合は、移行プロジェクト内のユーザーの移行元および移行先の両方のメールアドレスに、独自ドメインではなく「.onmicrosoft.com」ドメインを使用することをお勧めします。

これを設定するには、独自ドメインを使用してプロジェクトにユーザーを追加した後に、すべてのユーザーを選択し、メニューの「ドメインアドレスを変更(Change domain addresses)」オプションをクリックして、ユーザーのドメインを「.onmicrosoft.com」に一括で変更します。 

移行するユーザーアカウントをプロジェクトに追加します。プロジェクトの規模に応じて、いくつかの方法があります。手順については、各オプションをクリックし、表示される説明に従ってください。

小規模な移行

小規模な移行の場合、「クイック追加(Quick Add)」を使用して、ユーザーを1人ずつ簡単に追加することができます。手順は以下の通りです。 

大規模な移行

大規模な移行では、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」または「一括追加」オプションを使用することをお勧めします。

クイック追加(Quick Add)
このオプションを使用すると、アイテムを1つずつ追加することができます。プロジェクトの設定時に管理者資格情報を入力した場合は、「メールアドレス(Email Address)」のみを入力します。管理者資格情報を入力しなかった場合は、次のユーザー情報を入力します。
  • メールアドレス(Email Address)
  • ログイン名(Login Name)
  • パスワード(Password)
  • メールボックスのステータス(Mailbox Status)
一括追加

「一括追加」では、ユーザーの移行元と移行先のメールアドレスが記載されたCSVファイルを使用して、ユーザーをプロジェクトに一括で追加します。テナントから特定のグループのみを移行する場合は、この「一括追加」オプションを使用することをお勧めします。

MigrationWizでは、ユーザーをシステムに一括でインポートすることができます。

1人以上のユーザーを一括でインポートする方法

  1. MigrationWizアカウントにサインインします
  2. 「一括追加」を実行するプロジェクトを選択します。
  3. 新しいアイテムを追加(Add New Items)」をクリックします。
  4. 一括追加」をクリックします。 
  5. ページの指示に従って、操作を続けてください。(注:新しいユーザーを「アイテムの一括追加」ページに追加した後、緑色の「保存(Save)」ボタンをクリックする前に、「新しく検出されたすべてのメールボックスを移行する(All newly dectected mailboxes will be migrated)」のラジオボタンを必ず選択してください。)

    New Bulk Add Requirement.png


アイテム自動検出(Autodiscover Items)

​MigrationWizの「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用すると、移行元環境からアイテムを検出して、プロジェクトにインポートすることができます。移行しないユーザーは、インポート後にプロジェクトを編集して削除することができます。追加されたすべてのユーザーの「移行元メールアドレス」と「移行先メールアドレス(Destination Email)」の両フィールドには、移行元メールアドレスが表示されます。

メールアドレスのドメインを変更するには、プロジェクトページ上部の「ドメインアドレスを変更(Change domain addresses)」ボタンをクリックします。移行元と移行先のユーザー名が異なる移行の場合は、「一括追加」オプションの使用をお勧めします。

「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用するには、いくつかの要件があります。

  • 移行元は、Exchange 2007以降、Microsoft 365、またはGoogle Workspaceである必要があります。Google Workspaceで「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を使用する場合は、すべてのGoogle Workspaceドメインを、エンドポイントのドメインリストに追加する必要があります。
    • Google Workspaceでは、メールボックスのアドレスがラインアイテムとしてMigrationWizにインポートされている場合、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」は行われません。
  • 移行元エンドポイントは、管理者資格情報を使用して設定する必要があります。
  • メールボックス移行プロジェクトでは、移行元エンドポイントの設定時に指定した管理者アカウントに、メールボックスが関連付けられている必要があります。
  • 管理者のメールボックスは、公開されているグローバルアドレス一覧(GAL)に表示されている必要があります。
  • 移行プロジェクトの種類は、「メールボックスプロジェクト(Mailbox Project)」である必要があります。移行の詳細な手順については、該当する移行ガイドを参照してください。すべての移行ガイドが、ヘルプセンターのサイトに掲載されています。

重要

接続元のIPアドレスを制限する方法はありません。  IPロックダウンガイドで説明されている手順は、ここでは適用することができません。  IPアドレスをホワイトリストに登録する必要がある場合は、利用可能な他のオプションを使用して、アイテムをプロジェクトに追加することをお勧めします。

先進認証を使用している場合、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」は使用することができません。

「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」では、次のアイテムを検出します。

  • メールボックスの移行では、移行元のすべてのメールボックスが検出され、一覧表示されます。

「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を実行する手順

  1. ユーザーをインポートするプロジェクトを開きます。

  2. プロジェクトの移行元エンドポイントが作成されていることを確認します。

  3. ページ上部のナビゲーションバーで、「新しいアイテムを追加(Add New Items)」をクリックし、ドロップダウンメニューから、「アイテム自動検出(Autodiscover Items)」を選択します。 「自動検出を開始」ボタンをクリックすると、自動検出プロセスが開始されます。

  4. 検出が完了したら、「アイテムをインポート」ボタンをクリックして、アイテムをMigrationWizプロジェクトにインポートします。

詳細オプション(Advanced Options)

次のオプションは、本移行シナリオで最も有用なオプションです。

受信者アドレスマッピング

移行元に偽装の使用を設定します。「移行元/移行先(Source/Destination)」タブ内の「移行元(SOURCE)」セクションで、「認証に偽装を使用する(Use Impersonation to Authenticate)」のチェックボックスにチェックを入れます。

移行先に偽装の使用を設定します。「移行先(DESTINATION)」セクションで、「認証に偽装を使用する(Use Impersonation to Authenticate)」のチェックボックスにチェックを入れます。

「サポート(Support)」タブ内の「サポートオプション(Support Options)」フィールドに、次のコマンドを追加します。

RecipientMapping="@sourcetenantname.onmicrosoft.com-@destinationdomainname.com" 

上記の受信者アドレスマッピングのコマンドは一例です。そのままコピーしないでください。「sourcetenantname.onmicrosoft.com」と「destinationdomainname.com」の部分を、顧客の移行元と移行先のドメイン名に置き換えてください。

Microsoft 365からMicrosoft 365への移行では、受信者アドレスマッピングは非常に重要な手順です。メールは、(テナント廃止後に使用できなくなる)旧アカウント名の「sourcetenantname.onmicrosoft.com」ではなく、新しい移行先のドメイン名にマップされるため、「完全移行(Full Migration)」(差分移行)の完了後も、メールに正しく返信することができます。

受信者アドレスマッピングを使用する利点は、以下の通りです。

  • 同じドメイン名のまま、またはドメイン名を変更して、移行元テナントから移行先テナントへ移行する場合、「完全移行(Full Migration)」(差分移行)の実行後も、すべてのメールが返信可能な状態を維持します。
  • 同じドメイン名のまま、またはドメイン名を変更して、移行元テナントから移行先テナントへ移行する場合、カレンダーの所有権と表示名が、移行元と移行先で一致します。

受信者アドレスマッピングを使用して、1つの移行元ドメインから複数の移行先ドメインへ移行する場合は、移行先ドメインごとにプロジェクトを作成する必要があります。

ドメイン名を変更する場合は、次の例のように、受信者アドレスマッピングに移行元の独自ドメインを使用することができます。RecipientMapping="@sourcedomainname-@destinationdomainname"

受信者アドレスマッピングでは、移行先ドメインが同じであれば、複数のマッピング式を使用することができます。

ユーザープレフィックスを変更する場合は、次のガイドを参照してください。MigrationWiz - 詳細オプション(Advanced Options)と一般オプション(General Options)

デフォルトオプション

プロジェクトの「詳細オプション(Advanced Options)」の「サポート(Support) 」タブ内に表示される、移行元と移行先の「クライアントID」および「テナントID」は、表示専用です。そのため、この「サポートオプション(Support Options)」フィールドから、編集や削除を行うことはできません。編集するには、「プロジェクトの編集」を行う必要があります。

Advanced Options.png

警告

デフォルトの詳細オプションを変更することはできません。オプションを変更したり、新規に追加しようとすると、次のメッセージが表示されます。
Duplicate Support Option.png

「資格情報の検証(Verify Credentials)」を実行する

MigrationWizでは、データの移行やライセンスの消費を必要とせずに、アイテムの資格情報を検証することができます。

  1. 検証するアイテムを含むプロジェクトを開きます。
  2. 検証するアイテムを選択します。
  3. ダッシュボードの「移行を開始」ボタンをクリックします。
  4. ドロップダウンリストから、「資格情報の検証(Verify Credentials)」を選択します。

検証が完了すると、検証結果が「ステータス(Status)」セクションに表示されます。 

ライセンス

移行するすべてのユーザーに、「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスを購入して適用します。本移行タイプには、「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスを推奨します。

  • 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスでは、1ライセンスあたりの移行可能データ量に制限はありません。
  • 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスは、顧客のユーザーに適用され、購入日から12か月間有効です。 
  • 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスを使用すると、すべてのドキュメント、個人用アーカイブ、およびDeploymentProプロジェクトを移行することができます。
  • 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスは、手動で適用する必要があります。

ライセンスを購入する

  1. BitTitanアカウントにサインインします。
  2. 上部のナビゲーションバーで、「購入(Purchase)」をクリックします。
  3. 必要なライセンスタイプの「選択(Select)」ボタンをクリックします。
  4. 購入するライセンスの数を入力します。「今すぐ購入(Buy Now)」をクリックします。
  5. 必要に応じて、請求先住所(Billing Address)を入力します。
  6. 次へ(Next)」をクリックします。
  7. 注文内容(Order Summary)を確認し、「支払い方法(Payment Method)」を入力します。
  8. 購入する(Place Your Order)」をクリックします。

「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスを適用する

  1. https://migrationwiz.bittitan.comにアクセスし、MigrationWizにサインインします。
    • メールフィールドの上にある「MigrationWiz」ボタンをクリックしてサインインするか、MSPCompleteページにサインインしてから、「すべての製品」ボタンをクリックして、「MigrationWiz」を選択します。
  2. 左のナビゲーションウィンドウの上部で、ワークグループを選択します。

    重要

    選択するワークグループは、顧客および移行プロジェクトを作成したワークグループです。対象のプロジェクトが、現在使用中のログインアカウントで作成したものではない場合は、ログインアカウントをワークグループに紐づけ、プロジェクトの共有を有効にする必要があります。詳細については、ワークグループの追加と編集(Add and Edit Workgroups)およびMigrationWizにおけるプロジェクト共有を参照してください。
  3. ライセンスを適用するプロジェクトをクリックします。
    • 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスが、独自ドメインに基づくUPN/SMTPに適用されていることを確認します。続いて、「ドメインアドレスを変更(Change domain addresses)」を使用して、ラインアイテムを「.onmicrosoft.com」ドメインのアドレスに変更します。
  4. 「ユーザー移行バンドル(User Migration Bundle)」ライセンスを適用するユーザーのメールアドレスの左にあるチェックボックスをオンにします。
  5. プロジェクトページの上部にある「移行アクション」ボタン(3本ラインのアイコン)をクリックします。
  6. ユーザー移行バンドルライセンスを適用する(Apply User Migration Bundle Licenses)」をクリックします。

ライセンスの詳細(クーポンの利用やカテゴリの変更などを含む)については、MigrationWizのライセンスおよびライセンス付与を参照してください。

「前段階移行(Pre-Stage Migration)」サイクルを実行する

  1. ユーザーを選択します。
  2. 上部の「移行を開始」ボタンをクリックします。
  3. 前段階移行(Pre-Stage Migration)」を選択します。
  4. 自動応答(Automatic Replies)」のチェックボックスのチェックを外します(このオプションは今後、前段階移行(Pre-Stage Migration)サイクルから削除される予定です)。
  5. 「移行のスケジューリング」セクションのドロップダウンリストから、「90日前(90 Days Ago)」を選択します。
  6. 「移行を開始」をクリックします。

「90日前(90 Days Ago)」を推奨しますが、他のオプションを選択することもできます。「前段階移行(Pre-Stage Migration)」では、古いメールアイテムのみが移行されます。期間を区切ってデータを小さく分割し、複数回に分けて移行することができます。

移行元からドメインを削除する

ドメインの削除は、「前段階移行(Pre-Stage Migration)」サイクルが完了した後に行います。通常、金曜日の夜遅い時間帯に行います。ドメインを削除する手順については、次のMicrosoftのドキュメントを参照してください。ドメインを削除する

移行元テナントに複数のドメインがある場合、それらをすべて削除する必要があります。

管理ポータルで、管理者アカウントのUPNを「onmicrosoft.com」アドレスに変更します。

ドメインを削除すると、ユーザーは、「tenantname.onmicrosoft.com」のメールアドレスを使用してログインしない限り、メールにアクセスできなくなります。

削除後、ドメイン削除のレプリケーション処理が完了するまで、30分待ちます。

ユーザーに通知する

エンドユーザーにメールを送信し、Outlookプロファイルの再構成で必要となる、ユーザー側の操作について案内します。DeploymentProを使用している場合は、DeploymentProガイド(DeploymentPro Guide)を参照して、移行先ユーザーのOutlookプロファイルを再構成することができます。

移行先のドメインを検証する

これらの操作は、テナント2(移行先)の管理ポータルから行います。

  1. 移行先のMicrosoft 365アカウントのドメインを検証します。検証には、Microsoft 365のウィザードを使用することをお勧めします。ドメインがTXTレコードで検証されると、すべてのユーザーのドメインを新しいデフォルトドメインに変更することができます。ドメインはすでにアカウントに追加されているため、「検証(Verify)」ボタンをクリックします。ドメインが検証できず、ドメインが別のアカウントにすでに存在するというエラーが発生した場合は、Microsoftサポート(1-800-642-7676)(米国のフリーダイヤル、他の番号も利用可能)に連絡し、Forefront(またはExchange Online Protection(EOP))から手動でドメインを解除する必要がある(The domain needs to be manually deprovisioned from Forefront)ことを伝えください。
  2. すべてのユーザーのメールボックスに、「Destinationdomain.com」ドメインが追加されていることを確認します。
  3.  ドメインの確認および追加を行うには、PowerShellスクリプトの「add_new_domain.ps1」をダウンロードしてください。ドメインの追加は、ユーザーのアカウントに新しいデフォルトドメインが追加されていない場合にのみ必要になります。

MXレコードカットオーバー

DNSプロバイダーのポータルで、新しいMicrosoft 365テナントのDNS設定を反映するように、プライマリMXレコードを変更します。DNSの設定では、Autodiscover、MX、およびSPFレコードを変更します。また、テナント1(移行元)の古い設定を削除します。これらの設定は、Microsoft 365管理ポータルで、次の手順に従って実行します。

  1. Microsoft 365で、ヘッダーの「管理(Admin)」をクリックします。
  2. 管理ページで、左ペインの「ドメイン(Domains)」をクリックします。
  3. 設定を行うドメイン名をクリックし、「DNS設定(DNS Settings)」をクリックします。Microsoft 365サービスを使用するために必要なDNSレコードが、一覧表示されます。

「完全移行(Full Migration)」(差分移行)サイクル

  1. ユーザーを選択します。
  2. 上部の「移行を開始」ボタンをクリックします。
  3. 完全移行(Full Migration)」を選択します。重要: 自動応答は、最後の移行サイクルでのみ移行することをお勧めします。 
  4. 移行を開始」をクリックします。ほとんどのデータが「前段階移行(Pre-Stage Migration)」で移行されているため、この差分移行はすぐに完了します。Microsoft 365からMicrosoft 365への移行では、高帯域幅を利用することができます。
  5. ユーザーリストを確認し、「移行に失敗しました(Failed)」という赤いエラー表示をクリックします。表示された情報に従って、操作を行ってください。

「エラーの再試行(Retry Errors)」を実行する

移行されなかったアイテムは、エラーとしてログに記録されています。MigrationWizには、移行に失敗したアイテムを再移行する「エラーの再試行(Retry Errors)」モードが実装されています。このモードは、無料で使用することができます。メールボックス移行で「エラーの再試行(Retry Errors)」モードを使用するには、次の条件をすべて満たす必要があります。

  1. 直前の移行が正常に完了した。
  2. メールボックスに1つ以上のエラーが含まれている。

メールボックスが上記の条件を満たしていない場合は、「エラーの再試行(Retry Errors)」モードで移行を実行しようとしても、警告が表示され、移行を開始することはできません。

1つ以上のメールボックスを「エラーの再試行(Retry Errors)」モードで移行するには、次の手順を実行します。

  1. マイ・プロジェクトへボタンをクリックします。
  2. 再試行するメールボックスを含むプロジェクトを選択します。
  3. 移行エラーがあるメールボックスを選択します。
  4. 移行を開始ボタンをクリックします。
  5. メニューから、「エラーの再試行(Retry Errors)を選択します。
  6. エラーを再試行するボタンをクリックします。

エラーは、修復されるとエラーログから消去されます。移行元アイテムが(フィルターなどにより)再処理されなかった場合や、すでに削除または移動されていた場合、あるいは再び移行に失敗した場合は、エラーが消去されないことがあります。 

問題が解決しない場合は、サポートにお問い合わせください。 

移行後の操作

DeploymentProを使用していない場合、ユーザーは新しいOutlookプロファイルを作成し、署名を再設定して、以前のプロファイルに添付されていたPSTファイルを再添付する必要があります。

MigrationWizダッシュボードの「棒グラフアイコン」をクリックすると、プロジェクトのすべての移行統計情報をメールで受信することができます。 

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