MigrationWizへようこそ。このガイドでは、MigrationWizの機能、BitTitanが提供するツールと資料、および移行の準備方法を紹介しています。
はじめに、アカウントの設定とデータの反映方法について、次に、サポートされている環境とプロジェクトタイプなどの概要を説明します。最後に、移行プロセスの詳細(スコーピング、計画、通信、移行を成功させるための準備)について説明します。
ガイドの使用方法
開始時に必要なドキュメントと用語については、このガイドを参照してください。ライセンス、プロジェクトの設定、法的基準などの基本事項については、さらに詳細を説明する別なドキュメントへのリンクが記載されています。
BitTitanでは、特定の用語を使用しています。このガイドの最後に「BitTitan用語集」がありますので、一般的に使用される用語のクイックリファレンスとしてご利用ください。
このガイド内で説明しているトピックの詳細、およびその他の情報については、ヘルプセンターで常時無料で入手できます。
BitTitanへようこそ!
BitTitanは、移行を可能なかぎり簡単に問題なく実行できるように努めています。データを安全かつ効率的に管理、移動するために、MigrationWizやDeploymentProなどのさまざまな製品を提供しています。
プライバシーとデータセキュリティ
BitTitanは、メールボックスのデータセキュリティとプライバシーを重要視しています。当社の製品は、非常に厳しいセキュリティ要件がある、フォーチュン100企業、国内および国際的な政府サービス、金融機関、ヘルスケアなど、さまざまな業界で使用されています。
EUプライバシーシールドとモデル条項、HIPAAコンプライアンス、データセンターなど、ポリシーの詳細については、BitTitanデータセキュリティおよびプライバシーポリシーの記事、および記事の最後に添付されているホワイトペーパーを参照してください。
アカウントの管理
当社の製品で移行プロセスを開始する際は、MigrationWizアカウントを設定することをお勧めします。必ずしも次のドキュメントを使用する必要はありませんが、クリックして画面やプロセスを確認しながら読み進める方が楽な場合もあります。
アカウントの設定
アカウントのセットアップ手順:
- MigrationWizアカウントを登録します。
- 「姓」と「名」を入力してください。
- メールアドレスを入力してください。移行中に通知や、ライセンスなどの情報が届きます。入力した情報は売買される事はありません。
- 電話番号を入力してください。
- 国名を入力してください。
- 「アカウントの作成(Create Account)」をクリックします。
- アカウントを確認するためのメールが送信されます。リンク先の指示に従ってください。
- アカウントのセットアップが完了します。MigrationWizへようこそ!
プロフィール
画面の右上に名前が表示されます。名前の横にある矢印をクリックすると、アカウント情報の編集画面に移動できます。ここでは、メール、電話番号、およびメールのプリファレンスを編集できます。
パスワード
パスワード要件:MigrationWizパスワードは、1つの数字と1つの特殊文字を含む6〜50文字で設定する必要があります。
パスワードのリセット
パスワードのリセットはいつでも要求できます。リクエストを送信すると、パスワードリセットのページへのリンクが記載されたメールが届きます。このリンクは、メール受信後しばらくすると、期限切れになります。
アカウントのロックアウト
試行に5回失敗すると、アカウントは一時的にロックされます。その場合は、1時間後に再ログインが可能になります。
アカウントを削除する
ユーザー情報をプラットフォームから完全に削除するには、gdpr@bittitan.comにアカウントの削除依頼メールを送信してください。可能な限り速やかに対処いたします。
製品の概要
MigrationWiz
MigrationWizは、いつでもどこからでもアクセス可能な、完全に自動化された100%のSaaS移行ソリューションです。集中型インターフェイス一つで、単純なメールボックス移動から企業規模の移行プロジェクトまで効率化することができます。
MigrationWizは、ドキュメント、メールボックス、パブリックフォルダー、共有ドライブ、Microsoft Teams、アーカイブなどを移行することができます。サポートされている環境と移行の種類の完全なリストについては、こちらを参照してください。
DeploymentPro
BitTitan DeploymentProは、デバイス管理およびデバイス管理エージェント(DMA)のモジュールで、Microsoft Office 365へのメールボックス移行の実行後に、Outlookメールプロファイルをリモートで構成します。
注:ご利用環境には数多くの構成が存在する可能性があるので、カットオーバーの準備が整う前に、DeploymentProがお客様固有の環境で動作するかどうかをあらかじめテストしておくことをお勧めします。そうすることで、発生した問題に対処するための時間を、カットオーバー前に確保することができます。
DeploymentProは、Outlookメールプロファイルを新しい移行先サーバーに構成し、ユーザーのオートコンプリート、メールの署名、およびPST(personal storage table)ファイルを、再構成されたメールプロファイルに移動します。ただし、DeploymentProは、新規メッセージ、返信、転送に対して既定のメールの署名を設定しません。DeploymentProの機能の詳細については、ガイドとよくある質問を参照してください。
HealthCheck for Microsoft 365
HealthCheck for Microsoft 365は、コンピューターとMicrosoft365との互換性を評価する移行準備ツールです。この製品はMSPCompleteに含まれているDeviceManagementAgent(DMA)のモジュールで、ライセンスは必要ありません。DMAを実行すると、自動的に評価が実行されます。スキャン中もコンピューターを使用することができます。Healthcheck for Microsoft 365の詳細については、ヘルプをご覧ください。
BitTitan SDK
BitTitan SDKを使用すると、BitTitanコマンドシェルと管理コンソールにアクセスできます。これらを使用して、多くのMigrationWizアクションを自動化または実行できます。
その他の製品
BitTitanは、Device Management Agent、Hybrid Management Agent、UploaderWizなどのツールも提供します。これらは、移行プロセスと移行環境に固有のものです。
移行の種類
移行を計画する際は、移行の種類を理解する必要があります。移行の種類により、必要なライセンスが異なり、実行時のスケジュールと仕組みも異なります。会社の移行では、1種類の移行で済むこともありますが複数種類の移行が必要になることもあります。移行に複数の移行プロジェクトの種類が含まれることは特別なことではありません。
コラボレーション: コラボレーションプロジェクトは、Microsoft Teamsを現在のテナントから別のテナントに移行します。すべてのチーム、チャネル、ファイル、および権限が移行されます
ドキュメント: ドキュメントプロジェクトは、ドキュメントドライブをクラウド間で移行します。フォルダ階層は、移行元から移行先まで維持されます。
ハイブリッドExchange:ハイブリッドExchangeプロジェクトは、オンプレミスのMicrosoft Exchange 2010以降の組織をMicrosoft 365に移行する際に使用されます。多くの場合、バッチで長期間にわたって実行される大きなプロジェクトです。ハイブリッド移行のプロセスは、標準の移行とは異なり、MigrationWizの「ハイブリッド(Hybrid)」タブで処理されます。
メールボックス: メールボックスプロジェクトは、プライマリユーザーのメールボックスのコンテンツを移行元から移行先に移行します。ほとんどのメールボックスの移行では、メール、カレンダー、および連絡先を移行することができます。
メールボックスの移行には、メールボックスにアクセスするための管理者資格情報が必要です。ほとんどの移行シナリオで、移行元メールボックスへのフルアクセス権を持つ管理者アカウントが必要です。
個人用アーカイブ(Personal Archive): 個人用アーカイブプロジェクトは、アーカイブメールボックスまたはPSTファイルを別の環境に移行します。
パブリックフォルダー: パブリックフォルダープロジェクトは、パブリックフォルダーの一部またはすべてを別のサーバーに移行します。ドキュメントの移行と同様に、移行元から移行先へフォルダー階層が維持されます。
サポートされている移行環境
以下のリストは一般的なものです。Google Workspace のように複数の環境が含まれている製品では、サポートされる環境が複数ある一方で、Googleの無料アカウントはサポートされない、というようなことがあります。完全なリストと要件については、MigrationWiz Supported Systemsを参照してください。
移行元
- Dropbox
- IBM Lotus Notes
- Google Workspace
- IMAP
- Microsoftスイート(Exchange、Microsoft 365、Microsoft Teamsなど)
- Novell GroupWise
- POP
- VMware Zimbra サーバー
移行先
- Dropbox
- IMAP
- Microsoftスイート(Exchange、Microsoft 365、Microsoft Teamsなど)
- Google Workspace
サポートされているシナリオ
サポートされているシナリオの完全なリストについては、Supported MigrationWiz Migration Scenariosを参照してください。サポートされている新しい移行の種類は定期的に追加されています。また、今後リリース予定の機能や移行のベータプログラムが頻繁に提供されているので、リストを定期的に確認してください。
移行できるアイテムと移行されないアイテム
MigrationWizは、サポートされているそれぞれの環境との間で、コネクタと権限に基づいた異なるやり取りを行います。その結果、移行されるアイテムは、環境と、移行元と移行先の組み合わせによっても異なります。各移行元から移行される一般的なアイテムについては、移行できるアイテムと移行されないアイテムの記事を参照してください。移行ガイドでは、その移行シナリオに固有の特殊なアイテムやプロセスがある場合は、それらについて特記します。
環境の権限と設定は、頻繁に変更されます。MigrationWizでは、常に新しい機能やオプションが追加されているため、新しいアイテムが追加されているかどうかを定期的に確認することをお勧めします。
本記事のリストは、すべてのアイテムを含むものではありません。リストに記載されていないサブセットやアイテムの中にも、移行できるものもあります。本ガイドに記載されていない特定のアイテムに関する質問や懸念については、サポートまでお問い合わせください。移行に向けて最適な準備ができるように支援します。
MigrationWizでは、移行先でサポートされていないアイテムを移行することはできません。ただし、移行元のアイテムを移行先で受け入れ可能なアイテムに変換(例えば、GoogleドライブのGoogleドキュメントをOneDrive for BusinessのMicrosoft Wordに変換)できる場合もあります。移行元のアイテムが移行可能な場合でも、移行先でサポートされていない、または変換できない場合は実行されません。
MigrationWiz
BitTitanデータセンターは、IISO/IEC 27001/ 27002:2013、SOC 1 タイプ2 および SOC 2 タイプ2、PCI DSS レベル1、HIPAA/HITECH、CJIS、CSA CCM、FERPAなどに準拠しています。
ライセンス
MigrationWizのほとんどの移行プロジェクトにはライセンスが必要ですが、移行ガイドにはいくつかの例外が記載されています。ライセンスは移行するユーザーごとに必要で、一度の使用を目的としています。ライセンスの価格に関する情報を確認、または購入するには、MigrationWizまたはMSPCompleteダッシュボードの上部にある「購入(Purchase)」ボタンをクリックします。支払いは、主要なクレジットカードのほか、状況によっては電信送金も可能です。
MigrationWizの各アイテムの資格情報は、データの移行やライセンスの消費をすることなく検証することができます。
アカウントが適切な数量のライセンスを保持している場合、ほとんどのライセンスは移行プロセス中に自動的に適用されます。ただし、UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスは例外で、手動で適用する必要があります。適用する手順については、移行ガイドを参照してください。
購入
- クレジットカードで購入する場合、支払い手続きは即座に行われます。支払いが完了すると、ライセンスがログインアカウントに付与されます。
- 100以上のライセンスを購入する場合は、電信送金を利用することができます。100以上のライセンスを購入すると、決済時に電信送金を利用するオプションが表示されます。電信送金で購入する場合、購買部および銀行で必要となる、電信送金の詳細情報が記された請求書が生成されます。システムによる支払いの確認が終わると、ログインアカウントにライセンスが付与されます。
BitTitanは、様々な移行ライセンスタイプを提供しています。移行元のアイテムの種類に基づいて、必要なライセンスを判断してください。移行プロジェクトはいつでも設定することができ、ライセンスは移行を実行したい時にいつでも購入することができます。ライセンスタイプごとに請求書が作成されるので、移行プロジェクトごとに簡単に履歴の追跡や請求書の作成ができます。以下は、各ライセンスタイプの概要です。
コラボレーション移行(Collaboration Migration)ライセンス
コラボレーション移行ライセンスは、Microsoft Teamsの移行にのみ使用され、最大100GBまで移行されます。このライセンスタイプは、アカウントが適切な数量のライセンスを保持している場合、自動的に適用されます。チームごとに1つのライセンスが適用され、有効期限は購入日から12か月です。
1チームあたり100GBを超えるデータを移行する場合は、移行するデータの総量に応じて、十分なライセンスを購入してください。例えば、6つのチームのうちの2つのチームにデータが200GBずつある場合、ライセンスを8つ購入する必要があります。
移行できるアイテム:
- チーム
- チャネル
- 投稿
- ファイル
- 権限
このライセンスでは、DeploymentProなどのダウンロードされたBitTitanソフトウェアの使用はサポートされません。
G Suiteメールボックスおよびドキュメント(G Suite Mailbox and Documents)ライセンス
G Suiteメールボックスおよびドキュメントのライセンスは、ライセンスバンドル(1つのGoogleメールボックスライセンスと1つのGoogleドキュメントライセンス)で、G Suite(GmailとGoogleドライブの両方)を移行先とする移行にのみ適用されます。このライセンスは、メールボックスライセンスごとに最大30GB、ドキュメントライセンスごとに最大30GBの移行を行います。
移行できるアイテム:
- メール
- 連絡先
- カレンダー
- ドキュメント
メールボックス移行(Mailbox Migration)ライセンス
メールボックス移行ライセンスは、個別のメールボックスを移行します。ライセンスごとに最大50GBまで移行します。
移行できるアイテム:
- メール
- 連絡先
- カレンダー
- ジャーナル
- メモ
- タスク
- Teamsのプライベートチャット(1対1のチャット、グループチャット、会議チャット)
- ルール(該当する場合)
このライセンスでは、DeploymentProなどのダウンロードされたBitTitanソフトウェアの使用はサポートされません。
MigrationWizハイブリッド(MigrationWiz-Hybrid)ライセンス
MigrationWiz:ハイブリッドライセンスは、オンプレミスの Exchange Server と Exchange Online サービスが混在する、Microsoft 365 などのハイブリッドExchange環境で移行を行う際に必要です。このタイプの移行の性質上、データ量の上限はユーザーが購入した該当の Microsoft 365 ライセンスに基づいています。
このライセンスタイプには、ダウンロードした1つ以上のソフトウェアエージェントを使用して、移行プロジェクトの完了を支援するオプションが含まれています。ダウンロードしたエージェントを使用しない場合は、自動スマートバッチ処理(Automated Smart Batching)の機能を使用することができません。また、ソフトウェアエージェントを使用しない場合は、システムは移行するメールボックスの構成情報をCSVファイル経由でインポートする必要があります。 お客様は、このライセンスタイプに関連するソフトウェアエージェントの使用に起因するシステムへのいかなる損害についても、BitTitanは責任を負わないことを認識し、同意するものとします。
パブリックフォルダー移行(Public Folder Migration)ライセンス
パブリックフォルダーライセンスは、Exchange/Exchange Online のパブリックフォルダーの移行でのみ使用します。各ライセンスは、Exchangeの各移行元環境ごとに最大10GBのデータを移行します。
移行できるアイテム:
- メール
- 連絡先
- カレンダー
- タスク
このライセンスでは、DeploymentProなどのダウンロードされたBitTitanソフトウェアの使用はサポートされません。
共有ドキュメント(Shared Document)ライセンス
共有ドキュメントライセンスは、SharePoint OnlineドキュメントライブラリとGoogle共有ドライブ間のドキュメント移行プロジェクトに適用されます。このライセンスタイプは、ライセンスごとに最大50GBのデータを移行します。
移行できるアイテム:
-
ドキュメント
-
フォルダー
-
権限
-
バージョン
このライセンスでは、DeploymentProなどのダウンロードされたBitTitanソフトウェアの使用はサポートされません。
テナント移行バンドル(Tenant Migration Bundle)
テナント移行バンドルは、Microsoft 365テナント間での移行に特化したバンドルライセンスです。メールボックスとOneDriveのデータをデータ量無制限で移行するほか、ライセンスごとに最大100GBのTeamsまたはSharePointデータを移行します。ほとんどのMicrosoft 365ワークロードを移行できるので、Microsoft 365テナントの移動または統合に使用することを目的としています。Microsoft TeamsからTeamsへの移行またはMicrosoft SharePoint OnlineからSharePoint Onlineへの移行が含まれます。
各バンドルには、TeamsまたはSharePointコンテンツ用に1つのUMB(ユーザー移行バンドル)ライセンスと.25 Flex Collaborationライセンス(FCL)が含まれています。
このライセンスは、当社のセールスチームまたはテクニカルセールスチーム、およびグローバルディストリビューションパートナーを通じて直接販売されます。価格や展開についてはお問い合わせください。
このライセンスでは次のコンテンツを移行します。
- グループ
- Exchange
- OneDrive for Business
- SharePoint Online
- チーム
次のコンテンツは移行しません
- パブリックフォルダー
UMB(ユーザー移行バンドル)ライセンス
UMBライセンスは、それぞれのユーザーアカウントに無制限のデータを提供します。ライセンスの有効期限は、購入後12か月です。
このライセンスタイプはそれぞれのユーザーに適用する必要があり、アカウントとデータを移行します。ライセンスは、移行されるユーザーごとに1ライセンス消費され、複数のユーザーに適用することはできません。
移行できるアイテム:
- メールボックス
- ドキュメント
- 個人アーカイブ
- Teamsのプライベートチャット(1対1のチャット、グループチャット、会議チャットを含む)
追加機能:
- 移行後のOutlookプロファイルの構成をサポート
- Microsoft 365テナント間の併用設定をサポート
一般的な移行手順
移行戦略
移行タイプ(メールボックス、ドキュメント、ハイブリッド、コラボレーション、アーカイブ)に加えて、移行シナリオも考慮する必要があります。データの量、環境、データの使用が必要な時期などを全体的に考慮します。
ビッグバン (Big Bang) 移行
MXレコードのカットオーバー後に、1回のサイクルでメールボックス全体を移行するシングルサイクル移行の戦略です。
金曜日の夜にカットオーバーし、週末に移行を行うのが一般的なシナリオです。
長所:
- コストパフォーマンスが高い戦略です。
- 最も簡単で実行しやすい戦略です。
短所:
- さまざまな要因により、予定の時間内に移行が完了しない場合があります。
- ユーザーが移行先環境にアクセスして作業を再開する際に、一部のデータにアクセスできない場合があります。
- シングルサイクル移行では、移行中または移行後に作成されたアイテムが欠落する可能性があります。
- 移行が失敗したり、予想以上に時間がかかる場合、一部のユーザーでダウンタイムが発生することがあります。
前段階移行(Pre-Stage Migration)
複数サイクルでの移行戦略で、カットオーバーの前に大部分のデータを前段階移行し、カットオーバー後に「完全(差分)移行(Full (Delta) Migration)」サイクルを実行します。
長所:
- カットオーバー時にほとんどのデータを利用することができます。
- 移行の開始を早めることができ、段階的に移行を行うことで最終サイクルの移行を通常よりも短い時間で完了できます。
- リソースが少ないサーバーの負荷を削減できます。
短所:
- 最終サイクルでは、以前に移行されたアイテムの更新、削除、移動が同期されません。
クイックスイッチ(Quick-Switch)移行
クイックスイッチ移行は、最新のメールのみを前段階移行します。ユーザーは、カットオーバー後、移行先ですぐに新しいメールにアクセスすることができ、残りのデータは、カットオーバー後の移行実施によって徐々に移行されます。
長所:
- 初期移行を迅速に行うことができます。
- カットオーバーから移行先でデータが使用可能になるまでの時間を短縮できます。
短所:
- カットオーバー時にエンドユーザーが使用できるデータが限られています。
- MX カットオーバー後、移行元サーバーを長期間使用できるようにしておく必要があります。
プロジェクトの作成
MigrationWizを使用することにより、エージェントはダッシュボードから移行プロセスを完全に制御できます。プロジェクトの作成やライセンスの購入など、必要な処理を一元的に行うことができます。
プロジェクトの作成プロセスについては次を参照してください。
- 「マイプロジェクトに移動(Go To My Projects)」をクリックします。
- 「プロジェクトを作成(Create Project)」をクリックします。
- 作成するプロジェクトタイプをクリックします。
- 「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
- 「プロジェクト名(Project Name)」を入力し、「顧客(Customer)」を選択します。
- 「次のステップ(Next Step)」をクリックします。
エンドポイント
エンドポイントは、MSPCompleteではなくMigrationWizで作成します。このセクションの手順では、MigrationWizでエンドポイントを作成、または別のプロジェクト用に作成した既存のエンドポイントを検索する方法の概要について説明します。
既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストにはエンドポイントが最大10までしか表示されないため、注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、検索する必要があります。エンドポイント検索では、大文字、小文字、数字が区別されます。例えば、「customer」を検索する場合、「Cust0mer」と入力すると検索結果は表示されません。使用した固有のスペルや大文字が分かるように、作成したエンドポイントのリストを作成しておくことをお勧めします。
既存エンドポイントを使用することも、新しいエンドポイントを作成することもできます。
新しい移行元エンドポイントを作成するには:
- 「エンドポイント(Endpoints)」をクリックします。
- 「エンドポイントを追加(Add Endpoint)」をクリックします。
既存のエンドポイントの使用
既存のエンドポイントを選択する場合、ドロップダウンリストにはエンドポイントが最大10までしか表示されないため、注意が必要です。既存のエンドポイントが10を超える場合は、手動で検索する必要があります。エンドポイント検索では、大文字、小文字、数字が区別されます。例えば、「customer」を検索する場合、「Cust0mer」と入力すると検索結果は表示されません。使用した固有のスペルや大文字が分かるように、作成したエンドポイントのリストを作成しておくことをお勧めします。
移行のためのアイテムの追加
アイテムの追加方法は次のとおりです。
- 一括追加(Bulk Add):「一括追加」では、移行元と移行先のメールアドレスを記述したCSVファイルを使用して、ユーザーをプロジェクトに一括追加します。テナントから特定のグループのみを移行する場合は、「一括追加」オプションを使用することをお勧めします。
- クイック追加(Quick Add):各ユーザーをMigrationWizに個別に入力します。管理者資格情報を使用してプロジェクトを設定した場合は、各ユーザーのメールアドレスの入力のみが必要です。管理者情報を使用しない場合は、ユーザーごとにメールアドレス、ログイン名、パスワードを入力する必要があります。
- アイテム自動検出(Autodiscover Items)自動検出は、移行元テナントで検出されたすべてのユーザーを追加します。移行しないユーザーはプロジェクトの編集を行うことで削除できます。すべてのユーザーは、移行元メールアドレスと移行先メールアドレスの両方に、移行元メールアドレスが指定された状態で追加されます。追加されたメールアドレスのドメイン名は、プロジェクトページ上部の「ドメイン名の変更(Change Domain Name)」ボタンで変更できます。注:移行中にユーザー名を変更する場合は、自動検出をお勧めしません。
詳細オプションとサポートオプション
MigrationWizの「詳細オプション(Advanced Options)」は、移行をより簡単かつ効率的に行うための追加のカスタマイズを提供しています。プロジェクトによって使用可能なオプションが異なるため、移行の種類別に、プロジェクトに最も有用なオプションが紹介されています。
ほとんどのオプションでは特定のデータを含める必要があるため、例を確認し、必要な情報に置き換えてください。
標準の移行プロセス
資格情報と認証
移行では、アカウントの資格情報とアクセス許可が重要です。例えば、多数のメールボックスを移行するには、移行エンジンはすべての移行対象の移行元メールボックスにアクセスする必要があります。数百、数千のメールボックスを移行する際に、個々の資格情報を手動で提供することは実用的ではありません。
解決策として、移行用の管理アカウントを作成し、偽装や委任などの手法を使用して、移行するすべてのアカウントに共通の資格情報のセットを適用します。この解決策を実行する手法は、移行元エンドポイントと移行先エンドポイントによって異なります。システムが異なれば、機会や制約も異なります。BitTitanの各移行ガイドは移行元と移行先の組み合わせごとに作成されており、それぞれのエンドポイント間の移行を成功させるための最善の方法について説明しています。
移行シナリオ別の移行ガイドでは、使用する認証の種類と必要な資格情報について説明しています。一般的な資格情報と認証の詳細については、資格情報と認証に関するヘルプセンターの記事を参照してください。
エラーとトラブルシューティング
移行プロジェクト中にエラーが発生した場合は、エラーメッセージの「詳細(Learn More)」ボタンをクリックして、原因と解決手順を確認してください。
MigrationWizは、データまたは進行状況に問題があると、アイテムを「失敗(failed)」として表示する場合があります。失敗したアイテムと破損したアイテムの解決策については、MigrationWiz - MigrationWizでの移行の失敗 - よくある質問 (Failures & Error States)のガイドを参照してください。
製品サポートとドキュメント
BitTitanには、ヘルプセンターとサポートチームの主に2つのサポート方法をがあります。製品と移行プロセスのセットアップ、使用方法、およびトラブルシューティングに関する広範なドキュメントについては、ヘルプセンターを参照してください。サポートチームは、複数のタイムゾーンに対応できる高度なトレーニングを受けたメンバーで構成され、サポートが必要な際にいつでも利用できます。
定期的な監視のために、システム稼働状況とメンテナンス情報を http://status.bittitan.com でご案内しています。
ヘルプセンター
ヘルプセンターは、BitTitan製品とオプションに関するドキュメントのライブラリです。定期的に新しいコンテンツを追加し、既存のコンテンツを更新しています。ヘルプセンターへのアクセスにアカウントは必要はなく、コンテンツは無料です。
カテゴリ
カテゴリの構成は次のとおりです。
- はじめに – セットアップやFAQ(よくある質問)などのドキュメントのような、当社の製品に関する情報。
- 移行ガイド – 移行手順のガイドと、移行プロセスに関するよくある質問。このセクションは移行元ごとに配置されています。
- エラーの参照 – MigrationWizのエラーには詳細情報へのリンクが含まれており、各リンクからヘルプセンターの該当するセクションのドキュメントにアクセスできます。
- リクエストの送信 – サポートに無料のチケットを送信できます。ヘルプセンターの他のセクションとは異なり、このセクションはサインインする必要があります。
ヘルプセンターの利用方法
ヘルプセンターを利用するには、カテゴリツリーまたは検索バーを使用します。また、多くの役に立つドキュメントをフロントページに固定しました。ここで、新しいプロモーションの記事をご覧いただけます。
ヘルプセンターを移動していると、ページ上部のヘッダーバーの下に、これまでに参照した記事のパスが表示されます。これにより、新しい記事に移動する必要がある際に、元のセクションに戻ることができます。
ドキュメント内では、ヘッダーをアンカーリンクとして使用します。ページの左側にあるタイトルをクリックすると、サブトピックに直接ジャンプできます。これは、ドキュメントの該当するセクションへの直接のリンクです。
すべての必要な情報はできるだけコンパクトな形で提供するように努めていますが、それ以上の情報が有用な場合もあります。より多くの情報を提供するために、別な記事へのリンクを作成したり、記事内にタブやドロップダウンを作成するなどして、情報を簡潔に保つようにしています。
サポートチーム
英語と日本語の基本的なサポートを無料で提供しており、チケットシステムを通じていつでもアクセス可能です。さらなるサポートが必要な場合は、お客様と営業時間が近いエンジニアが、効率的、迅速に支援します。
さらに、BitTitanはオンボーディングおよびエンタープライズサポートパッケージを提供しています。 サービスと価格の詳細については、BitTitanアカウントダッシュボードからアクセスできるストアを参照してください。
サポートを受ける方法
「リクエストを送信(Submit a Request)」ボタンをクリックすると、ヘルプセンターから直接サポートチームに連絡できます。次の情報を準備しておくと、効率よくサポートに連絡できます。
- MigrationWizアカウントのメールアドレス
- サポート地域(南北アメリカ、APAC、EMEA)
- 電話番号(任意)
- ワークグループ(任意)
- MigrationWizプロジェクト(任意ですが、できるだけお知らせください。)
- Subject(件名)
- 説明(可能な限り詳細にお知らせください。)
サポートチームからのメールを確実に受信するには、ご利用のメールシステムで @bittitan.com および @migrationwiz.com からのメールがすべて配信可能であることを確認してください。チケットを提出する前に、これらのドメインを信頼できる送信者またはホワイトリストのルールに追加しておくと、連絡の遅延を防ぐことができます。
オンボーディングを購入するには、bittitan.comのストアにアクセスしてください。
BitTitan用語集
MigrationWizおよび移行プロセスの両方で多くの専門語や用語が使用されています。以下は、記事で使用されている最も一般的な用語のリストです。
- ワークグループ(Workgroups):ワークグループは、MSPCompleteインターフェイスで作成され、移行を実行するユーザーの権限グループを作成します。各ワークグループには、複数のプロジェクトとユーザーが含まれる場合があります。
- バッチ処理(Batching):バッチを使用すると、ユーザーグループを個別に移行できます。例えば、非常に大きなメールボックスがある場合に役立ちます。
- 詳細オプション(Advanced Options)詳細オプションを使用すると、通知メール、データセンターの選択などをカスタマイズできます。
- サポートオプション(Support Options)サポートオプションは、移行に追加可能なカスタマイズまたはトラブルシューティングの機能です。最も有用なオプションのガイダンスについては、各移行ガイドを参照してください。
- エージェント(Agent):ワークグループ内で権限を持っているユーザー。
- 移行元(Source):移行中の環境のデータ。
- 移行先(Destination):移行中の環境のデータ。
- 前段階移行(Pre-Stage Migration):フォルダーやユーザーの構造をセットアップし、比較的新しいコンテンツのみを移行して、古いデータを移行している間にユーザーが新しい環境で作業を開始できるようにする、という移行を行う場合に必要になります。
- 完全移行(Full Migration)すべてのデータが移行されます。
- トライアルサイクル(Trial pass):トライアルサイクルは、移行で使用する設定と環境をテストして、準備ができているかを確認します。トライアルサイクルではライセンスは必要ありません。